「物語伝える3日間に」 石川社長、開会式で
初日、出展関係者らが集まって開会式、テープカットを行った。石川社長は今回の開催のねらいについて次のように話した。
今回の見本市は、「もの作り・もの語り」をテーマとしました。
昨年出版された『物を売るバカ』の中で、全米5位のビール会社がわずか3カ月でトップに大躍進した事例が紹介されています。
そのビール会社の広告宣伝を担当することになったコピーライターは工場を見学。清潔な施設で丁寧に作られていることに感心し、これらを紹介する広告にしようと進言したところ、ビール会社の経営陣は、「同業他社も同様のことをしており、ビール工場なら当たり前の施設であり、作業工程である」と、反論した。
が、広告の結果、経営陣の予想に反して、そうした訴えが消費者の信頼を得、同社のファンが増えることとなった。
「物語とは話を創作するのではなく、実際あることの発見であり、それを他者に伝えることである」とは、コピーライターの言である。
メーカーにとっては当たり前であっても、消費者は知らない――こうした事例はわれわれの業界にも当てはまるのではないか。製造や開発に関わる物語はメーカーの数だけあるはずで、それを消費者にどう伝えるかが大切です。見本市はそうした物語を伝える3日間でありたい。
今回、会場構成は日本製に焦点を当て、展示面積も広く割いた。品質のしっかりした、信頼度の高い商品の最たるものが日本製。
ですが、ここでは海外旅行客を対象にしているのではなく、日本の消費者が関心の度合いを高めている安全や安心に応え得る商品として日本製があるからです。
メーカー、小売り、中山福が共にこうした姿勢で商品の販売、提案に取り組んでいくきっかけになればと考えています。
(写真は、2015年2月10日~12日、大阪市内のマイドームおおさかで開催した中山福主催の第124回春季見本市の初日の開会式のもよう)
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