4⃣座談会 家庭用品関係者7人が語る【2026年】
■女性社員 活躍に期待
働きやすい職場・環境づくり
女性増えてルールを変えた
インフレに負けない昇給

鴻池 人手不足の背景やスケーターの成長戦略の一環として、初任給や既存社員の給与の引き上げを行いました。
また、当社の営業会議は月1回、土曜日に開催していたため、年間休日日数は120日以下だったのですが、土曜日の営業会議の開催を取りやめ、一挙に、休日を12日間増やし、今年は年間127日としました。
「年間休日日数が120日以上」は、就職の際の企業選択の目安の1つとなっているようです。休日日数を増やした事もあり、新入社員の応募件数が増えました。

猪又 労働環境については、イノマタ化学は離職率が低く従業員にとっては働きやすい職場と言えるでしょうし、会社を継続していく上で重要な要素だと思います。先代社長、先々代社長たちが築いてくれた会社の軸となるものは継承していくつもりでおります。方向性をがらりと変えなければならない局面はありませんが、昭和時代に形作られたままの取り決めや制度などを少しずつ変革している最中です。
具体的な取り組みの一部として、人事考課制度の整備、AI人工知能の活用、流通、商品企画、DX導入などについて外部からの講師招聘やセミナー参加をしております。

廣野 課題の1つでもある人材獲得と育成。働きやすい環境を作りたい。その方向性の中で25年9月、カフェ事業を立ち上げました。東京・赤羽の天馬本社の向かいに第2本社ビルを建て、1階にカフェを開業しました。現状、カフェだけでの収益の黒字化は難しい状態ですが、客層の半分を占める従業員の福利厚生の一環としても寄与していきたいと考えています。
中村 アピデ従業員の平均年齢は43歳。20年前に比べて10歳くらい高齢化しており、20歳~30歳代の若年層の採用が課題です。
2020年ごろから、新卒採用の開始時期を早めて、インターシップ制度を取り入れて、ウエブサイトで新卒採用を募集するなどの対策をしています。
女性社員の比率が増え、活躍する女性社員が増えてきました。ルールや社内風土の見直し改変など、女性社員の活躍を促すよう環境整備を進めています。
鴻池 人材面では優秀な女性の応募が目立ってきました。男女差をことさら強調しませんが、女性の活躍が期待できます。女性が働きやすい会社を意識することが今後非常に重要と考えています。
また、男性の育児休業に沿った就業規則も念頭に置いています。CSR、企業の社会的責任、とりわけ経済面、環境面、社会面の側面からスケーターとしての企業活動をしていくことになります。広報活動にもこれまで以上に配慮していきます。
中村 従業員の給与はインフレに負けないように昇給を行っております。
鴻池 今までは、スケーターは「残業があること」と「休日の出勤もあること」が前提とした組織形態であり、繁忙期ではなく、通常期を想定した体制でしたが、近年は、これまでに比べて、かなり多めに従業員を採用しています。それだけだと、当然、利益率は厳しくなりますので、商品の値上げをしていかないといけないと考えております。
中村 アピデ従業員の行動指針「クレド」に加えて、25年9月、社員の規範となるべき考え方を掲げた「アピデフィロソフィー」を作りました。行動(クレド)と考え方(フィロソフィー)が連動しています。京セラの稲盛和夫氏の思想を取り入れたもので、幹部社員と役員へは同氏の「経営12カ条」に沿った経営指針を共有しています。
池永 人材の獲得に関しましては絶えず求人の活動を行い、採用した方には総務・人事そしてその部門の責任者より指導、教育を徹底して行い定着して働いて頂ける社内環境の整備を行っています。
それと若い社員の方に働き易い職場の環境作りに努力しています。幸いにも弊社は飲食部門を有していますので間口は広いのでまずは定着、本業におきましては興味を持って扉をノックして頂ける方がいらっしゃるので喜んでいます。
投資に関しましては昨年までは設備に投資ウエイトを置いておりましたが、現在は人材の育成、開発に投資を続けております。
■間口広い災害対応ビジネス
災害用品を日常使用も
橋本 災害発生時にはホームセンター等が防災関連用品の供給基地の役割を担うことから、当社へも防災関連用品の供給要請があります。そのような要請の中で、当社が現在取り扱っている商品以外にも広げて欲しいといった声があります。
災害発生時だけではなく、平時での備蓄・在庫の必要性、さらに賞味期限のある食料品などの扱いの是非など、多岐にわたります。
こうした対応には当社のみでは限界があり、関連メーカーと連携し対応していきたいと考えています。
中村 季節感は春夏夏秋冬です。4月~10月ごろまで日本は夏です。熱中症対策商品の企画化に取り組んでおり、26年1月の展示会で商品・企画を発表する予定です。
ギフト部門でも防災関連の商品はよく売れました。22年~24年が一つのピークでした。防災グッズは通年商品として位置付けなければならなりません。次回展示会でも企画・商品を発表します。
自社の防災では各事業所の全従業員、パートタイマーさんを含めて3日分の水と食料、トイレ、関連用品など常備を完了しました。防災品は、発災した際、従業員は自宅や避難所に持ち帰ってもいいというルールです。
山中 災害に特化してしまうと使う機会がほとんどない。ピーコック魔法瓶工業では平常時にも使ってもらえる機能や性能をどう兼ね備えるかがポイントだと考えています。
飲料水の「ジャグキーパー」は、台風や大雨などの災害に備えても一定の需要が見込めます。ここ数年前からリアル店舗からECへと販売先が移ってきました。
「クーラーバケット」は10Lサイズ(350㎖缶なら最大16本収納可能)で、魔法瓶構造のクーラーボックスとして、7日間経過しても氷が残っている保冷力、頑丈なステンレス製が需要を維持していますので、災害時に簡易冷蔵庫としても役立ちます。
このように、家庭に備えていただくことで、これらの商品は日常使いから災害時まで、フェーズフリーにご使用いただけます。これらフェーズフリー商品のラインアップを強化して、お客様の生活に寄り添っていきたいと思います。