2017年02月18日
【インタビュー】 奥村好信・オクムラ社長
鍋・フライパンの販売に力
――2016年度の業績は。
奥村 オクムラ単体が売上高43億円、オクムラ・グループ全体で65億円です。
住宅設備機器の需要が旺盛で、想定以上に伸びました。住設ユーザーは「民泊」など小規模の宿泊施設で、京都を訪れる観光客が増え、新装や改装需要が高まったことが主な理由です。京都府に宿泊する国内外の旅行客は2015年で1362万人、前年に比べて21万人増えています。
住設需要は新年度に入ってからも出足は良く、ホテルの新設にも対応しており、業務用器物などは京都のほか、大阪からも引き合いが寄せられています。
今期業績はグループで70億円を予定しています。
――昨年9月、大阪営業所が開設されました。
奥村 これに伴いドラッグストア、SM、専門店などに提供する海南産地の商材を新規に扱いました。専門店対応の問屋が減っている中、大事に育てたい分野です。
慢心することなく、こつこつと業績を積み重ねて、新規販路の開拓には特に力を入れていきたい。
免税対応の専門店やECショップが増えてきました。小物家電などを中心に人気で、販売先は全国です。
――「爆買い」需要が一段落しました。
奥村 鍋とフライパンを売っていきたい。人口が減少し、高齢世帯や単身世帯などの家族構成が変化し、地域によっても売れ行きが違います。26㌢の売れ行きが落ち込み、代わって22㌢や24㌢が売れている。市場の見直し、掘り起こしを進めていきます。
業績安定のためには鍋やフライパンといった生活用品をしっかり売っていくことが大事で、オクムラ・オリジナルを投入していきます。
(2017年2月15日~16日、京都市内のパルスプラザで開催の見本市会場で)