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2023年06月29日

100円ショップ 1兆円市場目前 2022年度

100円ショップの2022年度成長は売上高ベースで7・2%・671億円増の9969億円となる見込みだ。大手4社を中心とした100円ショップ市場は帝国データバンクの調べによると、23年度には1兆円の突破が確実とみられる。

店舗網も大幅に増加し、大手4社で9000店舗(23年3月末時点)に達し、各社とも年間100店超の新規出店を続けており、25年度1万店を超える見通し。

「脱・100円」で
1人665円を購買

クオリティーやデザインの見直し、トレンドや細かな需要変化を捉えた新商品の投入など、価格にとらわれない商品訴求力などから売り上げに寄与。

コロナ禍が始まったころから人気が高まったアウトドアブームを取り込み、小型テントやアウトドアチェアなどのキャンプ用品、釣り具用品、DIY用品などが好調だった。

原材料の高騰で
100円死守は

中高価格帯の商品では、コスパの高さから300円超の商品の売り上げを伸ばしている。

今後は樹脂原料など原材料や、海外工場での人件費、エネルギーコストの上昇などの動向が気になるところ。

規模の小さい地場の中小100円ショップは利幅が確保できず仕入れに苦慮。事業継続を断念した事例もあるなど経営環境は厳しい。原材料価格の上昇が継続すれば、大手4社と中小100円ショップとの二極化や合従連衡がさらに進むとみられる。

【問い合わせ先】 帝国データバンク・飯島氏03-5919-9343へ。