鴻池総一郎・スケーター社長「販売精度高める企画・提案」
鴻池総一郎・スケーター社長
得意先との取り引き関係がいい方向へと微妙に変化し、商談の内容は企画段階からスタートする事例が増えてきました。単一部門(バイヤー)に限定されず、部門を越えるもので、テーマ企画の中で当社の特性を生かせる提案ができる。
部門を束ねる責任者部門長が同席参画されることから、取り組み先へのアピールもより正確な評価をしてもらえます。これは当社の部門の拡大のきっかけ、チャンスにもつながっていきます。総合力の強化という点でいい方向へ向かっています。
消耗品やペット用品などですでに一定の段階へと進んでいます。専門店からのリアルな情報を盛り込んでいくためよりきめ細かく、より現実に沿った商品が企画でき、これが販売精度を高めていきます。
半面、部門、間口など広がった分だけ在庫負担が伴うし、人的投資も重くのしかかるが、これも次の段階へのステップアップ、産みの苦しみなのでしょう。ブレークスルーをするための通過儀礼です。
昨年(2018年)、在庫も人件費も高まりましたが、今期2019年3月~7月の第一四半期プラス2カ月間の売上に寄与しました。3%増の計画は予定通りです。新カテゴリーの増強をさらに加速させます。
今期の業績は3.5%~4%台を見込んでいます。
Eコマース事業の占める販売比率は10%程度で、当社の商品政策を広めていく上でも重要なツールと考えています。ネットを活用したビジネスモデルの構築は不可欠ですが、着実なものでなければと考えています。もっともっと活性化していきます。
現状は種まきの段階ですが、5G(第5世代の通信環境)に切り替わればネット事業は嫌が上でもスピードは加速し、スケールアップなど、大変革するでしょう。当社もこれに備えて日々準備態勢を整えていきます。
経営環境が大きく変わっていくでしょうが、舵を大きく切るのでなく、規定路線と新路線の両方をきっちり押さえながら進むことが大事です。単純な新旧の入れ替わりではありません。新たに取り組んだことがプラスとなって積み上がっていくというイメージを描いています。
(2019年7月31日~8月2日、大阪市内で開かれた「スケーター第37回新製品内見会」の会場でインタビュー)