奥村好信・オクムラ社長 60億円目標 2016年期
【社長インタビュー】
オクムラ(京都市)東京支店の2014年末開設に続いて今年1月、京都支店も立ち上げ、京都市を軸にしながら関東、中部、近畿、中四国の営業拠点を束ねるため営業本部制を始めた。奥村好信社長に今年の取り組みを聞いた。
――2015年12月期の業績は。
奥村 オクムラ・グループの前期2015年12月期売上高は23.3%増の57億円弱でした。
海外旅行客の買い物需要は一段落したものの、名古屋営業所や京都本社が業績増進に貢献。東京支店の売上高をプラスできました。
得意先に積極的に提案できるような営業姿勢に徹しました。1点でも多く販売できるよう、1品でも多く売りやすい商品など提案に力を注いできました。
卸売業を続けている限り新規開拓は永遠のテーマです。目新しい課題ではないが、常に緊張感と積極的な姿勢・発想を持って臨んでいます。
――今年、すでに2カ月が経ちましたが。
奥村 1月、2月は順調な滑り出しで、業績は前年対比で伸びてます。東京支店も当面、右上がりで推移するでしょう。この後も大きな問題もなく、順調に進むように思っています。
ただ、景気の揺らぎを受けやすい小売業もないわけではないので、メーカーの協力を得ながら在庫の調整などにも気を配っていきたい。
――春の見本市では新規メーカー、新規商材が目に付きました。
奥村 新商品・新商材の発掘に力を入れてます。関連の展示会・見本市などにも積極的に足を運び、既存取引のメーカーと重複しない商品は積極的に取り入れていきます。
――組織変更もしました。
奥村 今年、1月4日付、営業本部を立ち上げました。新組織の狙いは東京・名古屋・京都など拠点の要となる営業本部をはじめ、物流・業務・総務の各部門が能動的に取り組むことです。パートタイマー社員を含めて100人の態勢にふさわしい体質にしていきます。
2017年4月実施予定の消費税率10%引き上げの影響にも備えなければいけません。比較的ダメージの小さい食品と違って、われわれの非食品部門は売価には大変敏感で、変化への抵抗力も弱い。税率アップによる買い控え・需要減退の影響は半年以上引きずってしまう。
――今期の見通しについて。
奥村 オクムラグループの今期売上高は60億円を見込んでいます。東京支店は2020年をめどに恵まれた環境を生かした業績にしていきます。京都支店と名古屋営業所はまだまだ伸ばせる余地があるとして、金物系以外でも新規開拓に力を入れていきます。順調に業績を伸ばしているヤマカ(神戸市)にも期待をかけています。
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