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2014年04月14日

スーパーの倒産 2年連続で前年度を上回る 【東京商工リサーチ】

東京商工リサーチの調べによると、2013年度のスーパー倒産は件数が2年連続で前年度を上回った。地場中小スーパーを中心に破綻が目立ち、価格や品揃えに加え、消費者が求める「安心・安全」という付加価値でも大手に比べて劣勢に立っていることがわかった。今年4月1日からスタートした消費税率8%引き上げで駆け込み需要の反動など個人消費への影響も懸念され、今後の動向から目が離せない。

2013年度のスーパー倒産 前年度比10.0%増
 2013年度(2013年4月-2014年3月)のスーパー倒産は77件(前年度比10.0%増、前年度70件)で、年度では2年連続で前年を上回った。大手の強さと同時に、価格競争とは別に消費者が求める「安心・安全」面でも、中小スーパーが劣勢に立たされている。

負債総額は212億2,000万円(同29.8%減、同302億6,500万円)と前年度を下回った。負債別にみると、50億円以上の大型倒産は発生がなく(前年度2件)、1億円未満が43件(前年度比72.0%増、前年度25件)と急増した。

スーパーの倒産年度推移

破産、前年度比17.6%増
形態別では、破産が60件(前年度比17.6%増、前年度51件)で全体の約8割(構成比77.9%)を占めた。再建型(会社更生法、民事再生法)は、2件(前年度4件)にとどまり、業績低迷が続く中小スーパーの再建は容易ではない。

原因別では、「販売不振」が58件(構成比75.3%)と最多。次いで赤字累積などの「既往のシワ寄せ」が前年度より倍増の12件(同15.5%)だった。

地区別では、10地区のうち関東、近畿、四国、九州の4地区で前年度を上回った。都道府県別では、27都道府県で倒産が発生、最多は大阪の9件だった。次いで、神奈川8件、東京7件、新潟5件、北海道・愛知・徳島が各4件と続く。

地場の中小スーパーは、大手スーパーだけでなく、コンビニエンスストアやドラッグストアなど他業態との競合にも巻き込まれている。日本チェーンストア協会発表の2013年全国スーパー売上高(既存店ベース)は、前年実績を0.7%下回り、17年連続のマイナスになった。関係者からは「アベノミクス効果は、日常消費にまでは波及しきっていない」との声も聞こえる。

既存店売上高のマイナスが始まったのは、消費税率が3%から5%にアップした1997年からで、税率が8%に引き上げられた今年4月以降の地場中小スーパーへの影響が注目される。