創刊から51年続く日用品・生活雑貨専門の業界紙です。話題商品・業界最新情報をいち早くお届けします。

生活雑貨の業界紙:リビングタイムス
トップ > 統計・調査・アンケート > 【TDB調査】企業の価格転嫁率4割切る
2026年08月31日

【TDB調査】企業の価格転嫁率4割切る

 

帝国データバンクが実施した7月の「価格転嫁」に関する調査で、企業の価格転嫁率は39.9%となり、前回調査(2026年2月)の42.1%から2.2ポイント低下した。再び4割を下回り、価格転嫁の動きに頭打ち感がみられる。

 

コスト上昇分を「多少なりとも価格転嫁できている」と回答した企業は75.8%で、前回の76.9%から1.1ポイント低下した。一方、「5割以上転嫁できている」企業は33.9%にとどまり、「5割未満」は53.8%に達した。「全く価格転嫁できない」企業も11.9%あり、8社に1社がコスト上昇分を販売価格に反映できていない。

 

価格転嫁率を企業規模別にみると、大企業が41.6%、中小企業が39.7%、小規模企業が38.3%。規模が小さい企業ほど転嫁率が低く、取引先との力関係や価格競争に加え、原価計算や交渉資料の作成を担う人材の不足など、交渉力の格差が背景にあるとみられる。

 

コスト項目別では、原材料費の転嫁率が47.3%で最も高かった。これに物流費34.5%、人件費32.0%、エネルギーコスト29.6%が続き、人件費や物流費、エネルギーコストの転嫁は3割前後にとどまった。原材料費に比べ、間接費として扱われやすいこれらのコストは、個別の商品・サービス価格との対応関係を示しにくいことが、転嫁を難しくしている。

 

価格転嫁までの期間は、「変わらない」が38.4%で最も多かった。「短くなった」は26.3%、「長くなった」は7.6%。急激な円安による輸入物価の上昇や、値上げへの社会的な理解が広がったことに加え、企業側でも価格協議の定期化や原価管理の強化が進み、コスト上昇への対応が早まっている可能性がある。

 

今回の調査は、全国2万2350社を対象に7月17~31日に実施し、1万518社から回答を得た。