【インタビュー】 象印マホービン社長 市川典男氏
売り場担当者との商談大事
海外観光客の買い物や海外市場の堅調な成長を受け、生産体制の建て直しが課題の一つに上がっている。国内人口の減少化・高齢化の影響も受けている。全国7カ所での秋冬向け商談会にどう臨むのか市川典男・象印マホービン社長に聞いた。
――4月、海外観光客数は176万人を超えました。
市川 海外旅行客の買い物はステンレスボトルなどに反映されています。全体でも、旅行客を含めて海外市場の販売は伸び率も高い。
国内市場は核家族化も一巡し、世帯数は今以上に増えることはないので、一品目当たりの出荷数量は当面変わらないと見ています。
これを補っているのが海外観光客の需要であり、商品単価のアップ、「いいもの」への買い物の移行策です。上位機種への買い替えは順調で、目に見えて売れるよう環境に変わってきました。
――セルフサービス型の小売り業態では売りにくいのでは。
市川 上位機種は並べておくだけでは売れにくいでしょう。売り場での提案営業は欠かせませんし、接客のなかで、いかに上位機種への導入をしていただけるか。
商談会の来場者の内訳が変わってきました。最近では売り場を担当されている方々が増えています。
――売り場担当者との商談とは。
市川 当社の商品を知っていただくことが大切ですが、いたずらに他社製品との比較を言うのでなく、「象印マホービンの商品のメリットはここ」を知っていただくことに重点を置いてます。
前回に引き続き、商談会のテーマを「ちょっといいコト。ちゃんといいモノ」としているのは、商品の特徴をきっちり説明するという当社の姿勢を表したものです。
――今回の見所は。
市川 新製品・新提案は炊飯ジャー、電気まほうびん、調理家電など、バラエティーに富んでいると思います。高付加価値なもの、他社との差別化がはっきと表したものなどが投入されています。
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