【インタビュー】 奥村好信・オクムラ社長 2017年取り組みは…
63億円 2016年度グループ業績
オクムラ(京都市)の奥村好信社長によると、同社の2016年12月期の業績はグループ合計で63億円(前年度57億円)。利益が前年度を下回った理由について大阪営業所の立ち上げ費用などによるものと説明した。1月から新期となる17年度は5%程度の売り上げ増進を予定。「日常の地道な営業活動と進取の気風など、引き続いて取り組んでいきたい」と言う。以下、インタビューの要旨。
【東京支店】
2014年12月の発足、2年が経過し、ようやく支店として軌道に乗り始めました。16年度の業績は前年度比120%超となった。厚い人脈を生かした営業などが貢献した。
途中入社の新人を入れ、営業態勢は10人。ホームセンター、スーパー、専門店などのほか、免税専門店、新興のネット通販業者などへ納入しています。
【名古屋営業所】
業績が95%と振るわなかった主な原因は取引先の流通再編や季節商品などです。1人増員しており、17年度は地域にしっかり根を張ったホームセンターの新規開拓などを進めていきます。
【北陸営業所】
2けた増進は15年3月開通の北陸新幹線が寄与しているようで、詳しく分析が必要。東京から金沢へは450km余り、2時間半の時間距離です。
海外旅行客に人気だったステンレスボトルなど、この地域では自分使用として売れている。市場の特性を読んだ取り組みが必要です。
【大阪営業所】
前身の卸業・シンエイは荒物系。日用品などを主力に、ドラッグストアや専門店、ホームセンター、書籍店などの業態店に納入。
16年9月、大阪営業所として発足。新たに金物系商品を提案することで大阪営業所としての特色が生きてくる。今後、主力商品の確立も課題とされます。
【関連会社・ヤマカ(神戸市)】
前年度に引き続いて120%でした。全国規模で納入しているおり、販売額では伸び率の高い東京支店と拮抗している。利益確保を課題としています。
【17年度取り組み】
取引先への信頼形成を最優先課題にしている。
創業から250年を経たが、時代にふさわしい企業像を希求。企業の新陳代謝を重要課題に挙げ、「古い皮袋に酒を盛る」という発想で、時代に即応した経営を目指しています。
営業担当者は納入得意先の開拓と並行して、新規商品の掘り起こしながら得意先の要望を満たすことが大切と考えています。
16年7月の見本市では出展メーカー95社で、新たに取引をしたメーカーも紹介できた。これまで異業種だった新規メーカーとの商習慣の擦り合わせなど、これまでの常識が非常識と映ることもあるが、正面から課題に取り組む姿勢が大切です。企業の体質の改善や体力増強に取り組んでいきます。
見本市 パルスプラザで 2017年2月15日・16日
ヤマカと合同で
オクムラ(京都市)とヤマカ(神戸市)の「2017 スプリングフェア」は2月15日(水)〜16日(木)、京都市伏見区竹田鳥羽殿町の京都パルスプラザhttp://www.pulseplaza.jp/access_jp.htmlで開かれる。