【インタビュー】 小森聡明・小森樹脂社長
行動なければ「新」はない
「手裏剣戦車隊ニンジャー」「Go!プリンセスプリキュア」「仮面ライダーゴースト」のキャラクターの弁当箱やボトルなどのメーカー・小森樹脂(大阪府東大阪市)。代表取締役社長に小森聡明(こもり・としあき)氏が1月5日付、就任した。創業者の小森英忠氏は取締役会長に就いた。
新社長は1982年生まれ。近畿大学農学部を卒業。食品加工メーカーの研究所で3年間勤めた後、小森樹脂に入社。製造・営業の両部門を経てた後、創業40周年(11年)、常務に就任。
――取り巻く経営環境をどう受け止めていますか。
小森 われわれの業界は今一歩の売れ行きや人口の減少など、マイナスの要因はありますが、消費者のニーズに沿った商品やプラスアルファを備えた商品は売れています。得意先とのコミュニケーションをしっかり交わし、売れる商品や売り方を探っていきたい。
――そうした中で小森樹脂の位置付けは。
小森 売り場からキャラクター商品を外すことはできません。
「テレビキャラクターの小森樹脂」という定評ですし、今後もこの立ち居地は維持していきたい。
――当面、主な部門の売上構成比率は。
小森 キャラクター商品35%、オリジナル商品38%、OEM10%超。
前期、オリジナル商品は右肩上がりで、商品ごとに実績を積んでいけばこれに伴ってOEMの比率も上がっていく。
主な販路はGMSですが、営業課題に新規開拓をあげています。病院売店ルートは浸透しているが、この販路はコンビニ店への業態転換が進むでしょう。介護ルートでは健常者向けの商品は転用できないことから、市場特性やニーズを探る営業活動を指示してます。
――社長就任の言は。
小森 トップ人事の内定発表は2014年でしたが、昨年12月、「不易流行」「不言実行」を行動理念として提唱しました。
例えば、「不易」は変わらないこととして即日出荷であり、「流行」は新しく臨むべきこととして、例えばキャラクターといった意味があります。
「不言実行」とはリスクを懸念し過ぎて行動しないことよりも、被るリスクがあったとしても、次につないで取り返せばいいという考え。
行動を起こさないとこれからの新しい小森樹脂というものはない。実践することの大切さを言いました。
――小森樹脂の特色、強味とは。
小森 品質の評価を頂いてます。
創業当時から、在庫がある限り「即日出荷」を励行しています。得意先の売り上げ貢献への姿勢が当社を選んでもらえる理由の1つと思います。
在庫を少なくしながら、即日出荷していくのは難しく、数値管理のほか、得意先や協力工場との意思疎通が非常に大切です。特に、協力工場への一方的な押し付けでは安定的な取引関係は維持できない。
会長が滋賀県出身であることから、当社では近江商人の精神「三方良し」を大事にしてます。取引先同士、適度な距離感、緊張感を持ちながら、「買い手よし、売り手よし、世間よし」を実践していく。規模の大きな企業と同じやり方では競争に勝てません。
株式会社 小森樹脂 http://www.komorijushi.co.jp/
〒578-0932 大阪府東大阪市玉串町東3丁目1番11号
TEL 072-966-1655 FAX 072-966-1652
・工場・営業所
〒520-2421 滋賀県野洲市野田110番地
TEL 077-589-5181(代表)
FAX 077-589-5227
取引銀行
三菱東京UFJ銀行/東大阪支店
滋賀銀行/大阪支店
資 本 金
2,000万円
業務内容
プラスチック家庭用品企画/開発/デザイン/製造/販売
(TV.キャラクター・オリジナル/箸/箸箱/食器/商品等)
加入団体
日本プラスチック日用品工業組合