奥村好信・オクムラ社長 【インタビュー 2014年7月】
――新規商品や新企画提案が目立ちました。
奥村 今期から業態の違う販売店チェーンなどとも取引を開いたことから商品の間口も広がり、メーカーの顔ぶれなどが多様多彩になってきました。暮らしに直結する商品のほか、雑貨系なども積極的に手掛けていき、オクムラの新たな一面を作っていきたい。業態の違う既存の得意先へもこうした新規商材の提案を進めて販売先の売り上げアップに貢献していきたい。
――高齢者向けの提案がありました。
奥村 生活が便利で快適に暮らせる商品であっても、使い勝手・操作方法の違う新規商品は特に高齢者にとってストレスが生じる。利便性も安全性も両立できることが一番。
例えば、転倒のしにくい電気ポットや、火力調整に優れたIH電磁調理器なども操作が簡単なアナログ方式を採用するなど、長年取引のあるメーカーからも安全・安心に配慮した商品は少なくない。
増え続ける高齢者の自立した生活を支援するような商品の発掘や提案に力を入れていきます。多少の説明販売が伴うのですが、購買動機につながる商品を強化していきます。
――消費税率アップによる駆け込み重要の反動が懸念されました。
奥村 前年の同じ月に比べて売上高が5%減少したのは4月だけで、5月、6月は連続して前年の実績を上回りました。2014年度は1月から順調良く業績を伸ばしています。新規取引先が業績アップのけん引役となりました。
――後半の見通しは。
奥村 原材料や物流コストの上昇がメーカーを悩ませています。大手メーカーの価格改定は先行されてますが、中堅規模メーカーの価格修正は遅れているのが現状です。販売店への理解を得なければいけません。
6月初め、株式会社澤伸(東京都新宿区)との業務提携が整いました。年度内に一定のめどが立つよう、商品面で相乗効果が上がるよう作業を進めております。
ヤマカ(神戸市)との合同展示会(2014年7月17日~18日、京都市内の京都パルスプラザで開催)の会場で聞きました。
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オクムラ株式会社
住所:600-8882 京都市下京区西七条比輪田町3番地
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創業享保年間、250年の歴史がある専門問屋。「古い皮袋に酒を盛る」の気概で、時代に即応した経営。家庭金物をはじめ、多種多様の家庭用品・住設機器を販売。有力ブランドメーカーと安定した取引に恵まれる。オリジナル製品や京ブランドの手造り商品なども扱う。
・主要販売先: PLANT、タテヤマ、大丸ピーコック、ユニ高島屋、大丸、ディオワールド、ニッセン、京都生協、専門店、住設店など
・主要仕入先: タイガー魔法瓶・パール金属・岩谷産業・リンナイ・エレクター・ピーコック魔法瓶工業・トヨトミ・北陸アルミニウム・積水樹脂・タニタ・日本アルミ・ アカオアルミ販売・セブジャパン・リスなど
・主要取扱商品: アルミ製品、プラスチック製品、鉄製品、ステンレス製品、ガス器具、電気小物製品、軽家具、住設製品、雑貨など