100均のゲンバビト 28局で放送
働く現場の人たちを通じて100円均一商品がどう作られていくのか。セリア(岐阜県大垣市)とサナダ精工(大阪府南河内郡)、不動技研(同)で働く3人のゲンバビトとして2018年5月20日、TBS系列28局放送番組で紹介された。
登場人物はセリアのバイヤー・成瀬明弘さん、サナダ精工の商品企画担当・深尾こころさん、不動技研工場長・多田修二さん。100円で売るため、プロフェショナルな仕事の一面を紹介した。
【セリアのバイヤー】
成瀬明弘さんのゲンバでの仕事は商品の維持管理や商品企画、販売データの分析だ。
番組ではクッキングシートを事例にあげた。販売ピークがバレンタインデーやホワイトデーのほか、5月中旬~下旬、9月中旬~下旬にあることから、成瀬氏はクッキングシートが「弁当作りに深く関係しており、弁当箱の仕切りやおにぎりの包みなどにも使われている」ことを突き止めた。
メーカーとの商談では弁当作りを楽しくさせる商品企画を進めたというストーリー。
ふた付きプラスチック製コップのメーカー関係者との価格交渉では「1銭単位」というゲンバを紹介。「原価が上がっても100円転嫁できない」と、成瀬バイヤーの話。
【プラスチック・成型メーカーの商品企画担当】
コストの壁はプラスチック・メーカーのサナダ精工の商品企画担当の深尾こころさんの紹介へと移った。深尾さんが所属する商品企画には5人の女性が在籍している。
商品を作り売る現場では男性が多くを占めていることから眞田和義社長は、「もっと女性目線を入れた方がいい」。
100円商品「ジャストケース」を事例に、身の回りの小物を収納するプラスチック製の商品企画を紹介した。深尾さんは、自分自身が使う身の回りのもののサイズを「隅から隅まで測った」ところ、マニキュア、ケースに入った綿棒、化粧用コットンなどはおよそ3㌢刻みであることを突き止めた。ジャストケースはここから商品化されたのだ。
グループ企業で成型部門を担う不動技研にもカメラが入った。同社工場長・多田修二さんは「人件費削減の発想が機械を進化させた。成型機の操作はかつて1人1台だったが、工夫改良された現在、1人で2台~3台を担当しています」と。
多田さんが、「商品の部品を1点減らすことで作業効率が違ってくる」と言えば、企画担当の深尾さんは「できればパーツを付けたい。ぐっと我慢して」。
「部品が3個が2個におさまった時、『やった』という達成感。考えればできるやん」(深尾さん)
100円商品のコスト軽減への追求は続く。成型現場と商品企画でぶつかり合いは、100均商品のメーカーにとって日常のやり取りだ。
番組「ゲンバビト」 CBCテレビ製作/TBS系列28局ネット
働く全ての人々の活力に! あらゆる職場の“ゲンバビト(現場で働く人)”を紹介。スタジオではMC・ピエール瀧さんとゲストが“ゲンバビト”をさらに掘り下げた。
【放送日】2018年5月20日(日)
【時間】23:30~
【出演】MC:ピエール瀧さん
【テーマ】「100円均一」
【番組HP】 http://hicbc.com/tv/genbabito/?ref=pr