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2023年07月08日

中山福 見本市 2023秋冬 閉幕

季節・分野ごと展示復活
中山福主催の「第141回 中山福見本市~2023秋冬~」が7月4日~6日の3日間、横浜市内のパシフィコ横浜で開かれた。

出展者数は84社、来場予定は社数ベースで160余社、前回並みの規模となった。

2023年8月~12月の秋冬向けをはじめ、年末年始向けの商品などを中心に出品。目玉企画の1つはシーズン企画の提案コーナーだった。

「シンプルに、卸売業としてメーカー各社との情報交換を密にして優位な状況を作っていきたい」と言う就任2年目の橋本謹也社長。来場客との面談の中から課題を探りながら、メーカーとの対話で増幅し実のある成果にしたいという同社の考えを強調した。

会場構成は、「メーカーとの関係強化」(橋本社長)を有言実行した形で、主に商品分野・用途別商品群を軸に構成し、来場客を誘導していくレイアウト。

かつて同社見本市の見どころの1つであった季節感をキッチンやリビング関連品などから独自の切り口で選び出し、暮らしを提案する手法だ。

取引先メーカー商品(NB商品)と自社ブランド・ベストコの中から選んだ重点販売商品を紹介した。単品売りが主体の通販市場とは違い、暮らしに季節感を組み合わせたリアリティーが来場客の販売意欲を想起させる。足を止め、同社社員らとの商談する光景が見られた。

企画提案コーナーは今回、海外からの旅行客需要を見込んだ「インバウンド」、自宅での滞在時間の延長に向けた「おうち時間」や「ECプロモーション」、環境への市民意識の高まりを需要に結び付けようという「SDGs」などが情報パネルで掲示された。

コロナ沈静化と同時に厳しい物価高で消費意欲が急減。一部小売業では業績は足踏み状態にある中で、企画提案を前面に押し出したのが今回の見本市だった。