鴻池総一郎・スケーター社長「ウィズコロナ市場とは」
鴻池総一郎・スケーター社長
【インタビュー】
2021年1月~2月の景況は厳しかった。3月はその反動もあったためか、2020年の昨年対比が低いこともあって好調です。個々の売れ行きではマスクは順調ですし、抗菌関連商品群が良かった。ウィズコロナ状況下でのニーズに応えることができました。
「何とか景気を良くしていこう」「すでに上向いてきたようだ」という好況への渇望と、関係者のモチベーションも高まっています。
「ウィズコロナ」のニーズは引き続き生まれてくるでしょう。コロナ禍が常態化し、生活環境が変わり、新たなニーズが生まれており、商品開発の対象としてしっかり認識しているところです。
抗菌加工の弁当箱などは販売店さんの売上アップに貢献し、期待に応えられる態勢で臨んでいます。
コロナ禍で混乱し、需要が消滅した昨年と違い、今年は遠足や運動会、お祭り、花火大会などなどの市民イベントがほぼ全国的に展開されるでしょう。「猛暑」「行楽」「虫除け」などなどの需要に備えており、アイテム拡大は言うまでもありません。
加えてオリンピック・パラリンピックも開催を前提に供給体制の万全を取っていきます。
新しいニーズがどのような形で生まれるか、予測は難しい状況が続いています。これまで売れていた商品が突然、売れなくなったり、その逆もあります。このため常に鮮度の高い情報を積極的に収集しています。営業活動のバックボーンです。
そのためにはたくさんの人に会う機会を設けています。従来の営業活動のスタイル、顔を突き合わせるという伝統的な商談スタイルですが、密度の高い情報が交わされ、ビジネスチャンスを得る確率は高い。ウェブ商談は便利で活用もしてますが、これに偏ってはいけない。
ブランディングとは付加価値そのものです。メーカーが販売している売れ筋商品はいずれ必ずPB商品化される宿命にあります。われわれメーカーは新しい商品を送り出すだけに終始せず、常に新しい商品を出し続けなければいけない。