2023年02月20日
橋本謹也・中山福社長【インタビュー】
橋本謹也・中山福社長
個人消費を呼び起こせ
得意先の来場者数は、1年前の開催時に比べて2倍近くとなりました。社長就任後、実質初めての開催となりますが、見本市への取組みに大きな変化はありません。
コロナ禍は多少治まり、5月連休明けには感染症法上5類への移行が予定され、先行きの見通しに明るさが見えることでしょう。このタイミングでの見本市開催となり、いい方向への節目となるよう見守りたい。
業界の当面の見通しですが、外国人観光客、なかでも中国人の日本観光が回復すれば波及効果はありますが、恩恵を受ける商品を特定するのは難しく、以前のように期待できるかは難しいところです。
商品の値上げが広範囲に及び、個人消費を冷え込ませる要因にもなっており、厳しい状況には変わりはありません。コロナ禍が長引いた結果、消費よりも貯蓄に回り、選別消費や節約型消費を強めています。
機能性、節電効果、時短などといった消費のキーワードが多くみられ、消費者は商品の機能や見栄えのするデザインなどに関心を寄せています。
商品の機能を充実させれば売価も比例して割高になりますが、流通業は「安いから商品が売れる」という認識ではありません。ホームセンター、スーパー、専門店など取引先の要望は「消費者に支持される商品、売れる商品を提案して欲しい」に集約されます。
大手小売業は引き続きメーカーとの直取引を推進する方向ですが、自社ブランド商品ベストコを含め、メーカー各社の新商品・重点販売商品・魅力ある商品を提案すること通じ、個人消費を喚起していきたい。
(2023年2月8日、開催中の中山福主催の見本市会場でインタビュー)