橋本社長・中山福社長 【100年メッセージ】
橋本謹也・中山福社長
次のステージへの期待を
第144回中山福見本市へご出展を頂き、誠にありがとうございます。1957年に中山福松商店として第1回見本市を開催して以来、「ものづくりに長けたメーカー様から、生活に密着した全国の小売店へ、商品をつなぎ、生活をつないでいくということが当社中山福の使命」との思いでこの見本市の開催を重ね、今回で第144回目を開催するところまできました。
見本市という当社にとっても、またご出展頂いているメーカー様各社にとっても、大きな意味を持つイベントであることには毎回変わらないのですが、来月3月に100周年を迎える中山福にとっては、今回の見本市は100年の締め、集大成の見本市であると同時に、次の100年に向かってのスタートとなる特別な見本市でもあることから、私を含め中山福社員全員、本日より3日間、気を引き締めて取り組んで参りたいと思います。
今回は、出展メーカー様は116社、得意先の来場見込みが140社623名と、ご出展頂くメーカー様も、大阪での開催では過去最高の出展数になりました。コロナ前の第133回中山福見本市と同じ水準迄ご出展頂けることになりましたこと感謝申し上げます。
また1年前に開催しました第142回見本市と比べますと、来場企業数・来場人数共、昨年を上回ると報告を受けております。多くの来場者が見込まれる状況で見本市初日を迎えられることに、ひと安心しております。
足元の経済状況・マーケット状況はと言いますと、全体としては雇用・所得環境が徐々に改善し、インバウンド需要の増加などを背景として、緩やかな回復傾向がみられます。しかし、不安定な国際情勢の影響のもと、原材料やエネルギー価格の高止まり、円安基調の継続に伴う物価上昇などによる消費者の節約志向が継続しており、依然として経済の先行きは不透明な状況だという認識です。
当社グループの属する業界においても、主要な販売市場における販売競争の激化、資源価格の高止まり・円安の影響による原材料や仕入原価の上昇に加えて、物流費が上昇するなど、当社グループを取り巻く経営環境・消費環境も依然として厳しい状況が続いております。
それに加え、アメリカ大統領にドナルド・トランプ氏が返り咲いたことから、政治的な判断が日本経済に影響を与える可能性も大きく、厳しい状況が続くと予想しています。
このような状況のもと、当社グループにおきましては、昨年5月に「中山福グループ 新中期経営計画 NFG2026」を策定し、卸売事業、ものづくり事業など各種事業の強化、適正な利益を確保する最適な商品政策を推進してまいりました。
特に、経営戦略のひとつである「卸売事業の拡充」においては、「卸売事業としての『強み』の再構築」という中期方針のもと、「商品戦略の再構築」、「仕入先との商品施策の推進」、「販売力強化」、「拠点別の機能強化」という4つの中期重点施策を掲げ、「卸売業としての『強み』の再構築」を推し進めて参りました。
これまで以上に中山福と仕入れメーカー様との間でしっかり連携し、お客様・メーカー様に対し寄り添った対応を進めることにより、卸売業としての中山福の存在意義を高め、得意先にとっても仕入先にとっても「なくてはならないベンダー」を目指し取り組んでおります。
営業面では、この1年間は、市場の動向を分析し、生活の質・豊かさの向上とライフスタイルに合った新規商品の企画・販売を推進し、異業種との共同提案も含めて、それらの新しい売り場作りの提案に注力して参りました。
そのような中、先週1月31日に当社は「2025年3月期第3四半期決算」の発表致しました。まだまだ皆様に納得して頂く水準には達してはいませんが、少しは光が見えてきたかなと感じております。
社長に就任して2年半、社長就任後すぐに開催された第139回中山福見本市でお話させて頂きました「メーカー様との取り組み強化を更に進め、卸売事業の存在意義を高めていく」という方針を、引き続きより一層のスピード感を持って推進していきたいと考えています。
今回の見本市は、当社が来月100周年を迎えるということもあり、「写真で綴る中山福の100年」というコンセプトで、商談スペース壁面に「中山福100周年記念年表」を掲載したパネルを設置しておりますので、ご覧いただければと思います。また関西万博の開幕を4月に控えていることから、2階の戦略提案ブースには、その特集コーナーも組んでおります。
今回のこの見本市がメーカー様各社の業績に寄与するよう取り組んで参ると同時に、新しい体制になって変わったな、次のステージへ向け期待できるな、と思わせる、あるいは思われる見本市に出来ればと考えています。
(2025年2月4日開催の中山福見本市の朝礼で)