中山福 春夏商材見本市
144回 創業100周年
中山福主催の2025春夏~見本市が2月4日から3日間、大阪市内のマイドームおおさかで開催された。
出展メーカーは116社。メーカーの独立小間のほか、同社が進めている「戦略提案コーナー」に出品する企業の参加も募った。今回で144回目の開催。
3月、創業100周年を迎える。卸売業態を磨く一方で、新領域への進出、全国の物流拠点整備に加え、グループ会社が備えている経営資源の総点検を終え、新たな100年に向かう姿勢がうかがえた。
自社ブランド商品群を中心とした「LIVPLUS(リブプラス)」ブースではキッチン小物や食器テーブル用品などをゆったりした空間にまとめた。デザインの選択肢が広がるセラミック素材・白色など、多様な品ぞろえは棚割・島陳列で紹介した。
周辺に春夏商戦に打って出る商材で固め、NB商品との共存、連携姿勢を示した。今春夏向け商材は常温での水分補給を勧めるウオーターボトル、保存容器ではガラスやのプラスチック容器群、物干しは「簡単」を体験してもらうよう来場客に呼びかけた。壁面売り場として収納用品やキッチン小物、園芸用品などを分野別に展示。
消費者の生活事情の変化をとらえて独自編集企画に反映させたのが「戦略提案ブース」。どの時期にどんな商品を欲しがっていくのか。マーケティング志向に沿った提案をした。
普段使いの防災として、カセットコンロがある一方、保存食なども新たに追加提案。激化する夏季への備え、洗剤アイテムを追加した清掃用品群、超軽量新タイプのダイキャスト製フライパンなど、既存にとらわれず、柔軟に企画・テーマを追求し、新たな商材に落とし込んだ。4月、大阪市内で開催の大阪関西万博の特集コーナーも設置した。
100周年特設コーナーも
2025年3月、創業100周年を迎えることから社歴の一端を特設コーナーで紹介した。
1925年、家庭用金物問屋・中山福松商店を起点として、100年間の事業を引き継いだ6人の代表者をはじめ、主要事業所の増強策、株式の上場など、その時々の社会状況を盛り込みながら紹介した。
橋本謹也社長は、次の100年への展望として、卸売業事業に軸足を置く一方、物づくり事業やEC事業など、事業領域の拡大強化などを掲げている。「厳しい経営環境に耐え得るビジネスモデル構築に取り組んでいる」(橋本社長の話)。