中山福 2020春夏見本市が終了
猛暑・防災の新規商材も
中山福主催の「第134回中山福見本市2020春夏」が2020年2月4日~6日の3日間、大阪市内のマイドームおおさかで開かれた。新規来場は海外を含めて14法人。出展メーカーは115社だった。
独自企画では猛暑対策商品を特集した一方、自社ブランド「ベストコ」は取り組み3年目のガーデニングのアイテム強化をはじめ、鍋・フライパン以外にもマグボトルやタンブラーほか新製品を一挙発表した。
キッチン用品に強い問屋という一面に加えて、室内園芸やインテリア関連、美容・健康など、新しい領域へ積極的に取り組んでいる姿勢を強調した。
国内各地で展開する多様な小売業との接点から集めた情報をもとに新たなビジネスチャンスを見出していく考えは新規出展のメーカー業種にも反映されている。馴染みの薄い新規商品は来場者に直接呼びかける実演が効果的。足を止め、商品を手に取り、関心を持つというプラス効果を狙った。
常態化する異常気象への備えを商機に結び付けようと、2つの企画を特集した。「猛暑対策」企画は体温の上昇リスク回避を提案したもので、熱射を遮る、体温を下げるなど、想定される多様なシーンごとの快適グッズを紹介した。オリンピック観戦関連品としても拡販を予定している。
「防災・減災」企画も「天災はいつでもやってくる」という市民意識の変化を受けて対策型商品を集めた。アウトドア・レジャー用品との共通点も多いことからアウトドア用品=防災用品と雰囲気を和らげるコーナーとなった。
自社ブランドの鍋・フライパンは適温調理のサイン(模様)表示機能を備えた新モデルを発表。ステンレスマグボトル各種に加え、防臭・防汚機能のあるセラミック加工の真空二重構造タンブラーなどを投入した。
マット関連ではキッチンやトイレ用のほか、玄関用にも新デザインを追加した。インテリア関連ではデザインや利便性を追求した傘立てなどの新製品を発表した。
ウイルス対策も
中国が発生源とされる新型肺炎ウイルスは世界規模で広がり始め、日本の感染者数は中国に次ぎ2位にのぼり、深刻な事態の中での見本市開催となったことから、ウイルス対策には相当気を配った。見本市開催の関係者及び来場者全員に除菌滅菌用品を配布、会場内外とトイレにうがい薬や消毒用アルコール剤などを配置し、対策の徹底化を図った。
初日朝礼でも、石川宣博社長が見本市関係者に対して対策への協力を訴えた。「懸念された来場者の直前のキャンセルは基本的になかった」と話した。