川崎・オーエスケー社長 インタビュー
川崎德太郎・オーエスケー社長
市場切り開く力持て
今年前半の当社の業績はキャラクター商品と一部OEM商品があと一歩及ばずでした。前年対比103%だったのが特定販路での限定商品でした。流通関係者との信頼関係を大事にしながら、中期的な視野に立って築き上げてきました。結果、実りあるものとなってきました。
キャラクター商品なども含めて魅力ある幼児・子ども用品など、特定のお店に出向かなければ入手できない商品をオーエスケーが提供してます。
大手小売業が売り場の縮小しており、一方、消費者側でも所得や生活面での格差が取り上げられたり、年金生活での2000万円不足といった問題、今秋予定の消費税率の増税など、消費マインドを冷ます事案が続いています。
メーカーを取り巻く課題や問題は幾層にも包まっています。どういった視点や発想をもち、今後の商品を企画・開発していかなければならないか。新しく市場を切り開いていく姿勢です。これからの企業の勝ち残りのため、今、メーカーにとってもっとも大事な要素の1つでしょう。
展示会は東京と大阪の2会場で開きました。今回、オリジナル商品への反響が高かった。流通関係者からは投資に見合った上々の反応をいただいてます。今年後半以降の販売に意を強くしています。
これによってキャラクター商品の販売構成比率を下げるというのでなく、オリジナル商品の販売を増やしていく結果、自ずとオリジナル商品の比率が高まっていくという構図です。オリジナル商品群の売上が安定経営への源泉になります。
キャラクターそのものの人気度によって売れ行きが影響される一方、自社オリジナル商品は企画開発力が厳しく問われます。消費市場や流通事情なども織り込んだメーカーとしての総合力が問われます。
オーエスケーは当面、新市場の開拓とそこに提供できるオリジナル商品へのこだわりを強く押し出していきます。全社的に「市場開発者であれ」を言います。
価格交渉も大事ですが、営業担当者には「常に商品企画の目線と発想を備えよ」と、発奮を促しています。
(インタビューは2019年8月19日、同社内で)