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2018年11月09日

【インタビュー】森内智子・森内商行専務


  森内智子・森内商行専務

 

持ち味はリビング&ギフト
――リビングとギフトの2部門の売上構成比は。
森内
 リビング部門5に対してギフト部門は4。3年前から、リビング部門の比率が高まってきました。

消費者の贈答習慣が変化し、贈り物の購入もインターネットでワンクリックできることが要因です。売り場に出向かずに、商品の選択肢が広がり、価格の比較検討もしやすい。

ギフト部門の取引先は地方にあり、販売店にとって差し迫った課題の1つでもあります。

――本社を大阪市内から東大阪市へ移転しました。
森内
 13年を経ました。移転当時からリビングとギフトの2部門の統合は課題にあがったのですが、システムは現在も併用しています。コンピューターのシステムアップもあり、来年の検討課題にも挙げています。

――森内商行の持ち味、強みは。
森内
 当社の売りは取引メーカー社数が多いことも1つで、企画がやりやすい。商品を単純に卸すだけでなく、多様なニーズ、個人向けギフト需要に対応できます。リビングとギフトの森内商行を強くアピールしていきたい。

リビング部門の得意先にはギフト需要の取り組みをを提案していきたい。どんな時代であってもギフトニーズはあり、受注点数が少なくてもきっちり対応できます。2部門併用の問屋として、1個配送や個別配送などの持ち味を前面に出していきます。

――ギフト需要の掘り起こしの成功事例を。
森内
 創設100周年を迎えるある団体には、歴史の永さや商品イメージとのズレのない記念品を提案。選定された商品は品質確認のため製造工場の見学を勧めるなど、きめ細かいサービスができました。

記念品の価値をあらためて需要の掘り起こしを提案していきます。

――メーカーとの接点も大事にされています。
森内
 メーカーとの商談会は当社の企画と営業の関係者を中心に、2~3カ月に1回程度開いています。当社の方針に関わる報告や連絡、互いに持ち合わせのない情報の交換など兼ねてます。情報の共有化に力を入れています。

毎年12月、取引密度や貢献度の高かったメーカーら20社を招いた忘年会を開き、当社管理職や受発注や物流などの業務部門からは女性社員らも出席してもらっています。

面識があればその後の業務にもいい影響があり、万一の不測の事態にも有効と思います。

――2019年の見通しを。
森内
 今年、災害が多発したため消費者には備蓄の意識が浸透してきました。一部で品薄状態もあります。このため商品をリスト化し、事前に調達していくことも大事です。

消費税率の引き上げでは業績低迷への危機感、消費者の高齢化で物量が減少も懸念されます。

――ご自身の課題も含めて。
森内
 率先垂範。出産を経て、再び事業に専念していきます。新規得意先の開拓では事前調査をスピードアップ、組織力を発揮していきたい。常に新鮮な情報という「風」を受ける場所にいたい。
(2018年11月1日、同社本社でインタビュー)

 

株式会社 森内商行 (モリウチショウコウ)
大阪府東大阪市
資本金 :4150万円
設立・創業 :1933 年
従業員数 30人
卸・小売業 > 各種商品卸売業 > 各種商品卸売業
業務内容 :家庭用品、進物用品〈卸〉
(商工会議所・商工会運営の商取引支援サイト「ザ・ビジネスモール」から引用)