中山福 2017秋冬見本市 【報告】
「食の記念日」で売ろう
中山福(大阪市、東京都中央区)主催の「第129回中山福見本市~2017秋冬~」が2017年7月4日~6日、横浜市内のパシフィコ横浜で開かれた。
出展は過去最高水準の128社、うち新規出展は7社だった。「食の記念日」をテーマにした見ごたえのある企画提案をはじめ、自社ブランド「ベストコ」の立体的な展示でボリューム感を出し、実演ブースを設けたメーカー小間は来場者が足を止めて商品を手に取る仕掛けを盛り込んだ。
秋冬の需要期に向けた提案企画として、「セールスナビ企画」を発表した。8月23日「てんぷらの日」、10月1日「コーヒーの日」、11月7日「鍋の日」など、食品にまつわる記念日に加え、「敬老の日」のギフト企画など30近くの企画提案を一挙に紹介。食品サンプルなども並べて食品売り場のイメージを高め、クロスMDの提案を行った。
いつどこにどんな商品の需要があるのか、棚とデータで示したのがこの企画。
テーマとなる食品に沿った用品を棚割りする一方、食品の消費データを図式化したパネルなども掲示。店舗の立地、客層や世代など、バイヤーにとって等身大の顧客像を連想させる企画を前面に押し出した。
企画立案はマザープラス(大阪市)との共同企画によるもので、女性(消費者)の目線が前提になっている。
自社ブランド「ベストコ」は競争力を高めるため、国内メーカーとの共同企画にも力を入れた。主な商材は、①物干しシリーズは室内外用ともリニューアルを含めて大幅に刷新②流し台周りやシンク下の空間を機能的に使いこなすための収納シリーズ③主力商材の鍋フライパンはデザイン性や機能性を高めた新シリーズ。
同社の新しい取り組みの一つである「DIUOCELLプロジェクト」は特設ブースで新たな製品の可能性を訴えた。同プロジェクトは、プラスチックの粉体に様々な素材を調合し成形する技術である「フリーブレンドインジェクション工法」を開発した第一精工舎(大阪府大東市)との共同事業であるが、今回は特にプラスチックと銅を調合することで、銅の殺菌力を活用した幅広い商品開発の可能性を訴求した。
メーカー小間では前面に実演・プロモーションのための平台やカウンターを設けた。来場者に各社の重点商品や話題商品などを手にとってもらい、触れることでデザインや特徴などを実感してもらうのがねらい。