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2018年09月12日

タイガー魔法瓶と宇宙の話 

「超高温に耐えるカプセル」と、宇宙航空研究機構
NHK番組「ニュース おはよう日本」

主人公の日本人が活躍するマンガ「宇宙兄弟」――宇宙ステーション内で実験した難病治療薬につながるサンプルをカプセルに詰めて地球に帰還させる。

このストーリーがタイガー魔法瓶も参加してまもなく実現されようとしている。成功すれば今後、「回収技術は(宇宙からの)有人帰還技術」ともつながると、宇宙航空研究機構(JAXA)の関係者は言う。

魔法瓶の技術が宇宙での事業にも使われようとしていると、2018年9月11日、NHK番組「おはよう日本」が放送した。

JAXAでは宇宙輸送船「こうのとり」7号機を使って国際宇宙ステーションの無重力空間で実験した成果物を地球に帰還させるプロジェクトを進めている。天候条件が整えば18年9月15日(土)にも「こうのとり」は打ち上げられる。

地球帰還の際、成果物は直径84×66cmのカプセルに入れられるが、「こうのとり」7号機と、持ち帰ったステーション内のゴミは大気圏再突入で燃え尽きてしまい、回収カプセルだけが日本近海に着水するという計画だ。

宇宙ステーションの無重力状態で結晶化されたたんぱく質は繊細で、低温に保った状態でなければいけない。大気圏再突入で発生する温度は2000度~3000度の超高温。ここでタイガー魔法瓶の保温技術が起用されているのだ。

タイガー魔法瓶の堀井大輔さんが、「中の温度を保冷剤のみで4度前後に」というJAXAの要求に取り組んだ。

普段、堀井さんが対象にしているのは家庭などで使われる魔法瓶だが、容器の内と外の間を真空状態して外気の影響を絶ち、人の望む温度に飲み物などをキープするというものだ。

だが、回収カプセルは大きさがおよそ50倍で、大きさに比例して表面積が増える。へこみなど、変形のリスクが高まるが、堀井さんは0.1mm単位で厚さを調整しながらJAXAの要求をクリアした。

もう一つ、真空状態とはいっても口部は内と外はつながっているため、熱はここから伝わっていく。堀井さんは魔法瓶のフタを全体にかぶせることで、「1週間以上、4度前後に保温」という途方もない超性能を現実のものにした。「最強のまほうびん」(堀井さんの話)。

国産初の回収カプセルに伴う技術は「物だけでなく、宇宙飛行士の帰還も生かせる」とJAXAの田邊宏太さん。「次の日本の宇宙開発にとっては大きなステップになると思います」

 


「こうのとり」7号機/H-IIBロケット7号機 ライブ中継

打上げ日 平成30年9月23日(日)
打上げ時刻 2時52分頃(日本標準時)
打上げ予備期間 平成30年9月24日(月)~平成30年10月31日(水)