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2016年01月07日

【インタビュー】 石川・中山福社長 大阪・東京の2本社制のねらい

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     石川 宣博社長

 中山福は創業の地、大阪に本社を置きながら、東京にも新たに本社を設けるという2本社制を2016年1月21日から実施する。その狙いなどについて石川宣博社長に聞いた。

 ――新設の東京本社はどのような機能に。
 石川
 商売に直結する営業本部や商品本部、企画本部の3つの部署を東京本社に移します。
 東京にも本社を設けることで得られる情報の量や質、情報の鮮度は格段に高まり、当社の動き方、立ち上がりが違ってきます。今回の東京本社の新設の狙いこれに尽きるでしょう。
 運営上の効率だけを計るなら本社を2つ持つことは非効率だが、余りあるものを得ることができると考えました。

 ――新設にいたる声、要望はどこから。
 石川
 社内の現場からもあったし、得意先からも多かった。関西の得意先はそうでもなかったが、東の得意先の皆さんから「早く東京へ移転しないとだめだよ」といったアドバイスをいただきました。
 新設を決めたことに、否定的な声はないようで、おおむね肯定的に受け止めていただいているようです。
 それだけに結果をださないといけません。頑張らないといけません。

 ――海外との取引も意識されたのでしょうか。
 石川
 海外取引といっても、当社の対象国は主にアジアが中心なので、海外出張など移動のための足場は成田空港よりも関西空港のほうが有利です。
 2本社制の狙いは海外を意識したものでなく、むしろ国内対応が主な理由です。
 特にメーカーとの距離を意識しました。家庭金物や家庭用品のメーカーの多くは発祥は大阪ですが、業界事情が変わりました。多くのメーカーの軸足は東京に移っています。
 こうしたメーカーとのコミュニケーションを緊密を保っておくことは私たちの生命線です。

 ――東京・日本橋という地域性にこだわりましたか。
 石川
 東京であれば立地はどこでもいいということではありません。中山福が新宿や渋谷にあっては新設する意味がありません。
 数年前から当社の首都圏を担う営業部を日本橋に置いていました。
 長年、この地域を基盤にされてきたメーカーは多く、関西本社のメーカーでも東京・日本橋に拠点を置く企業が多いこともここを選んだ理由です。
(2016年1月5日開催の関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会の会場で)

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