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2014年06月02日

象印マホービン・市川典男社長 【インタビュー】

消費税率アップから1カ月半が経過し、象印マホービンの今秋向け新製品商談会は5月下旬の大阪会場を皮切りに、全国6カ所で開催中だ。円安や原材料の高騰、為替変動の影響を受け、多くのメーカーのコストは上がっている。市川典男社長に商談会に臨む姿勢や営業の取り組みなどを聞いた。

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市川典男・象印マホービン社長

商品特徴を丁寧にアピール
これまでは、いいものを提供するのは当たり前、というメーカー姿勢で物づくりに取り組んできました。

半面、商品1点ごとのそれぞれのセールスポイントや優れた点を自覚してきただろうかと自問。若い社員たちのなかには、当たり前の特徴が自社商品特有のメリットだと初めて知ったということもあるくらい。

ところが、現状を見回すと原料や為替、消費税率の改定など、物づくりのマイナス要因が増えてきました。今一度、物づくりの基本に立ち返って、全社的に物づくりの姿勢について見直そうという次第です。

今回、会場ではそれぞれ商品ごとの機能や性能を際立たせることに力を入れました。

例えば、ホットプレートは温度調節部のプラグをセットしやすく、接点・差込口が不具合を生じさせにくい設計にしている点。また、調理中に手や腕が熱いプレートの縁に接しにくい形状や、コードも2.5mと長めであるなど、メーカーのこだわりや工夫をお客様に知っていただく演出をしました。

お客様に利点を伝え、理解していただく努力や工夫も大事です。物づくりの姿勢を再度、丁寧にアピールし直すことが需要の掘り起こしになるのではと考えます。

間もなく消費税率アップの混乱も一段落するでしょうが、今後、市場は期待通りには膨らみにくいと思います。そうした環境のなかであっても、いいものを作って売っていかなければいけません。

付加価値も単価も既存商品を上回る新商品を提供し、お客さまの売り上げアップにつなげていく考えです。

象印マホービンは引き続き下期にも十分なコストをかけ、便利で高機能な商品、しっかりした物づくりに取り組んでいきます。これしかありません。

・象印マホービン 全国で商談会【速報・大阪会場】https://livingtimes.co.jp/?p=2806
・象印マホービン 2014秋の新製品・商談会の日程 https://livingtimes.co.jp/?p=2634