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2018年11月04日

関西の企業にエール 経産省・中小企業庁 シンポジウム

岩﨑能久・岩崎工業社長がパネラー

地力を生かし、大企業にも抑制されず、得意分野を特化し、自社商品を創造的な域に高めていこう――経産省と中小企業庁、商工中金、産経新聞による「第10回 がんばれ ものづくり日本 緊急提言シンポジウム in 関西2018」が2018年10月30日、大阪市内で開かれた。

大和ハウス工業が20年前から、コンピューターとインターネットを活用した「スマートハウス」を紹介する一方、岩崎工業(奈良県大和郡山市)の岩﨑能久社長は産官学との連携や女性の活用、ブランド構築の企業姿勢など、中小企業としての取り組みを語った。

これは経産省近畿経済産業局や中小企業基盤整備機構などが主催したもので、「関西ものづくり再考」として、企業の関係者らを対象に、「専門性や知財を活用しながら海外市場への進出などを試みてほしい」と、関西の元気にさせるイベント。

特別講演の講師として招かれた大阪府出身の経済小説『ハゲタカ』の著者で作家の真山仁氏が講演。「手の平に載るコンピューター・アイフォンは日本のガラ系携帯電話を素に、スティーブジョブス氏が手掛け、世界中に広がった。独創的な発想を典型的事例だ。メーカーは技術によって自己を表現することが大事。何かを発信するのに比較は不要。関西の企業人は東京と比べること止めよう」と、呼び掛けた。


岩﨑能久・岩崎工業社長の発言
プラスチックは今後も発展の可能性が高い素材といえる。軽い・熱可塑性・CHO基を含有する化合物としての可能性など、プラスチックは多様な製品を生み出す可能性が高く、力強い素材である。

「働き方」人材の活用面では海外業務にも女性を起用している。デザインや商品開発ではモノへの希求力の高さも男性に比べて高く、経験が豊かなセミミドル(中年層)の活用などは欠かせない。

取り組んでいる課題は、海外研修生の正社員登用の模索、本社を従業員の通勤の便利な駅前立地へ移転、医療やベビー分野への領域拡大などを進めている。