創刊から51年続く日用品・生活雑貨専門の業界紙です。話題商品・業界最新情報をいち早くお届けします。

生活雑貨の業界紙:リビングタイムス
トップ > 業界のニュース > 中山福 2020年秋冬見本市終了
2020年11月12日

中山福 2020年秋冬見本市終了

商いの場を切り開こう
中山福主催の「第135回中山福見本市~2020秋冬~」が2020年10月20日~22日、横浜市内のパシフィコ横浜で開かれた。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、会期を3カ月延ばして開催したもの。出展メーカーは例年120社前後だったのが今回は新規3社を含めて78社。

来場の小売業は来訪人数で約半分、法人数では約3分の2程度に止まった。対面による商談や出張の見合わせ、出張時の人員制限など、小売業各社の事情が解消されない中での開催だった。小売業バイヤーにはナマの商品情報を提供し、商品や商売ネタの発掘に役立ててもらおうという思いだった。

出展関係者に検温を義務付け、マスクと手袋を着用して来場者を迎えた。来場者にも検温と手指の消毒の協力を要請、展示商品に触れる際に用いる手袋を配った。

会場では通気性を考慮して常時換気を行い、十分な通路幅を確保。密を避けるためメーカー小間は一定間隔で「間引きスペース」を設けるなど二重、三重の予防対策を講じた。

「見本市会場がコロナ感染拡大の場となってはならない」という主催者側の強い思いが伝わった。

自社ブランドの「ベストコ」は数年来、室内で楽しめる園芸として「フェイクグリーン」に力を入れている。生花ではないので水遣り・日光浴など手間要らずが個人の楽しみとして広がり始めている。今回は特に壁面での吊る・置く・引っ掛けるなど、室内を3次元で演出・観賞できる商品提案を行った。

新たに期待のかかっているのが折り畳み収納BOXシリーズ。運賃コストや売り場管理のしやすさなど、リアル店舗にとって貢献度が高く、すでに実績を上げ始めている。

専門業者による展示会が一部で開催されているだけで、同業他社による展示会開催はほぼ皆無。「開催することに意義がある」(同社・石川宣博社長の話)と、感染拡大の予防対策を尽くしながら取引業者らと連携で商いの場を切り開こうというものであった。