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2020年02月16日

【インタビュー】鴻池良一・スケーター会長「少子高齢と働き方」


   鴻池良一・スケーター会長

1月下旬から世界中に広がり始めた新型肺炎ウイルスによる影響を受けてます。今回の展示会では新緑から梅雨、真夏、秋にかけ商品の発表ですが、品目ベースで2割強が何らかの影響を受けました。中国の旧正月で帰省中の現場要員の復帰の足並みがそろわず、工場が再開されていません。

ただ、一部の商品は昨年内に入荷していた上、代替品として出荷可能な商品は在庫があります。幸いなことに入園入学のランチ商材などは大半が国産品で占めてます。手持ち品と国産品によって当面の危機は乗り切れると考えています。

昨年度の業績は5%程度の成長でした。主な要因は販路の多様化に取り組んだことでした。新規のカテゴリー商品と販路がぴたりはまりました。

海外販路でも反響があり、中国や香港、台湾などアジアのほか、北米やドイツ、フランスなどにも実績を上げました。今年度は倍近くを見込んでます。伸びシロは大きく、期待が持てる市場です。

ネット通販やドラッグストアではキャラクター商品の健闘によるものでした。こうした比較的新しい販路に沿った商品企画が支持されました。

書籍店も多くは立地に恵まれた駅前にある上、利益率は書籍よりも当社商材のほうが厚い。特定キャラクターがテーマのカフェ喫茶店の開店も続き、「売れる品ぞろえができるメーカー」としてアピールできました。

今後の商品開発の要は、「少子高齢」や「働き方改革」などです。機能や値頃感も大事です。政府の進めている働き方改革や、時短・省エネといったトレンドも重要な要素です。
(インタビューは2020年2月12日、同社本社で開かれた「新緑・梅雨・盛夏・秋社内展示会」会場で)