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2018年08月24日

【インタビュー】鴻池良一・スケーター会長「大変化に応えていく」


    鴻池 良一会長

新しい販売チャンネルとして今、ドラッグストアや雑貨、食品、業務、介護、スポーツ、書籍、家電、家具、美粧などを強化しています。このため新商品は例年を上回り2500~2600SKUとなりました。

大阪と東京の2会場での取引先の評価を受けて10月から11月にかけてこれらの商品を選択肢し作り込み、早ければ11月末には一部先行販売という工程で進めていきます。

得意先、流通業界は大きく変化しており、かつて主力としてきたGMSの販売構成比は現行27~28%です。全社的に底上げされてますが、かつてに比べて半減しました。これに代わってファンシー分野が45%を占め、別注販路でも17~18%となっています。

もうひとつの変化とは子ども人口の減少で、影響が大きく、当社の進むべき方向の軌道修正を強いています。

15歳までの人口は1980年2752万人から2017年1571万人へと、37年間で1180万人近く減りました。大人と子どもの比率も4人に1人近くだったのが今では大人10人に対して子ども1人強へと大変化しました。

世代人口の構造変化が大人の掘り下げやシニア市場への領域拡大を急がせます。

消費者のライフスタイルや流通業界の変化なども念頭に置いて新たな方向へ進めなければいけません。

今回の新製品の傾向はマスクなどの消耗品、弁当箱や行楽用品、ベビー用品ファブリック雑貨が増やしました。弁当箱はアルミ素材を強化し、大人向けのデザインとして「Skater」の刻印も付けました。ブランド強化の一環として全社的に進めていきます。

内見会開催は今回で36回目で、長い取引をいただいている得意先には新規商品の発掘の場として喜ばれているようです。

今年後半の傾注事案の一つは流通業界の変化、消費者の意識・ライフスタイルの変化などを観察していくこと。ここから探り当てた「消費者の欲しいもの・商品」を作り込んでいきたい。工場を持たないメーカーという身上なので取引先には低価格で応えていくのは難しい。デザインや性能、品ぞろえ、物流面ので安定供給など、より高い品質サービスなどを提供していきたい。
(2018年8月22日~24日、大阪市内のマイドームおおさかで開かれた「第36回新製品内見会」の会場でインタビュー)