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2018年06月10日

【インタビュー】川崎德太郎・オーエスケー社長


川崎德太郎社長

 

国産の力 発揮する時
ランチボックスを売り込むため今年7月、中国・上海で開かれる商談会に出展します。

中国では冷めた弁当による食事習慣はないと聞いていますが、今後の事情いかんによってはランチボックスの販売の可能性、当社の希望もかなえられるかもしてません。

人づての情報ですが、現地女性たちの月収は10万円程度で、都市部の家賃は5万円。残り半分を生活費に充てるでしょう。当然、食費の節約も強いられます。これまで習慣のなかった弁当持参も彼女たちの選択肢にあがってくるかもしれません。

同様に、ベビー関連用品も俎上に載りそうです。

中国では均一商品ビジネスも展開されて低廉商品が売られていますが、当社の商品は均一商品より高額なので、スムーズに市場進出とはいかないでしょう。新規への挑戦は大切ですが、是が非でも売り込みたいというわけではありません。

メード・イン・ジャパンのメーカー、日本の消費水準に合致した商品を提供するメーカーという位置付けに今後もこだわっていきます。

国内では、今年も見本市「インテリアライフスタイル」に出展しました。連続2回の出展ですが、初期の目標は一応達成しました。

専門店の新規開拓の足がかりはしっかりつかめました。キャラクター商品とは違う、当社がもう一方で目指してきた生活のベーシック商品に本腰を入れていく基盤ができました。

販路別の販売構成比は雑貨系、ベビー・チャイルド系、キャラクター系の専門店が40%で、GMSは販売構成比で35%前後です。

当面の課題は品質・性能・デザインを軸にメード・イン・ジャパンのメーカーとして確立していきたい。自社生産に力を注ぎ、それぞれの販路の特性や客層に沿う商品の掘り起こしに取り組んでいきます。

少子高齢現象に加えて、近年、人手不足の影響が深刻化してきました。

社歴70年弱のプラスチック専門メーカーとして、プロフェショナルとしての創意工夫が一層試されているところです。商品企画・デザイン、成型・二次加工・組み立てなど、それぞれの部門が切磋琢磨し、連係プレーの相乗効果を生むよう臨んでいきます。
(2018年6月7日、大阪市内のオーエスケー本社で開いた内見会会場でインタビュー)