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2018年02月19日

石川宣博・中山福社長インタビュー  


石川宣博・中山福社長

 

製造部門進出の訳

――オリジナル商品に力が入りました。
石川
 これまで扱っていなかった商品や独自商品で新領域に進出し、新しい売上を獲得していきます。

例えば、当社が扱うことで、「価格が手ごろ。既存品への影響がなく、新たに売上が作れる」と、ホームセンターや量販店関係者から高い評価をいただいた商品もあります。

――新潟県三条市のメーカー「グリーンパル」を買収しました。
石川
 家庭用品を中心とした問屋業はやや頭打ち状態に陥っています。主な要因は人口減少による消費市場の縮小とネット事業者の台頭です。流通業の仕組みが変わり、領域が圧迫されています。グリーンパルはこうした状況を解消していく、将来への布石の1つです。

同社は園芸関連のほか、樹脂製の雪かきスコップや収納用品、工業・農業向けコンテナ製造以外にOEM事業もあります。

金属製品の集散地新潟はすそのが広く、金型メーカーなどと連携すれば、「メード・イン・ジャパン」の商品化も可能です。

全国展開する当社の営業力や売り場情報の収集力などを集約して新分野に向けた商品の開発…こうした経営資源を活用すれば、着手でき得なかった領域や売り場への進出ができます。

利益確保という側面からも大事な部門といえます。中長期事業戦略の一手になればいい。

――新規得意先への取り組みは。
石川
 例えば、深掘りができていなかったドラッグストアが刻々変わっています。ホームセンターの工具・DIY用品の売り場で販売されていた商品を、ドラッグストアでは理容・美容や健康用品として販売し、売価の引き上げにも貢献しています。

特に「健康」は成長のキーワードで、商機を逃さないようにしていきたい。

また、色の組み合わせやライフスタイルの提案など、独自の女性目線が支持されている雑貨系専門店とも取引が始まっています。

その他にも、海外観光客需要を取り込む企業、ネット販売業などがあります。

――企画会社・マザープラスとは引き続き、共同提案。
石川
 生活者の立場からもの作りを進め、商品の開発や販売提案していくことは当社の原点でもあります。女性の営業担当者の採用も年々増やしています。

マザープラスは彼女たちの成長を補完してくれています。商品についての多様な意見はありがたい。

今回見本市ではマザープラス会員が投票する出展商品のイベント・人気コンテストも今後の商品開発につなげてもらうのが趣旨でした。当社の仲介で両者のつながりが緊密になったなど、波状効果があり、「生活者の目線」は客寄せでなく、息長く続けたい。

――海外事業は。
石川
 中国のほか、市場の大きな台湾や香港、シンガポール、マレーシア、ベトナムなどで進展しています。

海外市場はすでに大手メーカーなどが販路を確立していますが、輸出実績はなくても商品力のある優れた中堅・中小の国内メーカーを海外市場に送り出すのも当社の使命です。

――2018年1月末、発表の第3四半期業績は前年の同じ時期に比べて利益の落ち込みが目立ちました。
石川
 製造業などに比べて問屋業の利幅はもともと薄い上、スーパーやホームセンターなどの業績の頭打ち感が強く、粗利の確保が難しい。売上高は前年並みでも粗利は大きく落ち込んでいます。

一方、販管費の上昇も大きく、パートタイマーの人件費や運賃の上昇が主な原因となっています。こうした経営環境の中でどう利益を上げていくか――今後当社の大きな経営課題となっています。
(2018年2月、大阪市内で開かれた同社見本市の会場でインタビュー)