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2015年12月02日

【プラネット調査】 ラップフィルム、消費者が選ぶ理由とは

「ラップフィルムは透明だし、メーカーは違ってもどれも同じ」と考えがちだが、じつはそうでもないことがわかった。消費者はどんな理由から選んでいるのか。2015年8月、プラネットが行ったネット調査から、メーカーごとにラップフィルムの「クセ」があり、消費者はそのクセを使い分けている。

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 「お気に入りのラップ」は、2ブランドが独占
 お気に入りのラップの銘柄では、男女ともに「サランラップ(R)」が「NEWクレラップ(R)」を上回ったものの、男性と女性では結果にばらつきがあった。

 日常的に使用頻度が高いと思われる女性の結果に注目すると、それぞれ37.7%、33.8%と大きな差はない。2大銘柄は人気を二分した。
 

 「サランラップ(R)」は丈夫さ、「NEWクレラップ(R)」は切りやすさ
 「最も気に入っているラップ」では「切りやすさ」の52.9%。ほかの項目を大きく上回り、「切りやすさ」が重要なポイントであることがわかる。

 「丈夫さ(破れにくい)」34.7%、「密着性」29.2%と続き、「価格」は22.1%で4位。「価格」よりも「切りやすさ」「丈夫さ」「密着性」が重視されていることがわかる。

 「レンジに向いている」「熱に強い・溶けない」などの項目も「価格」に次いで多く、電子レンジで調理しやすいかどうかも重視されている。

 2大銘柄「サランラップ(R)」と「NEWクレラップ(R)」について、女性の回答を比較した。
 「サランラップ(R)」のほうが「NEWクレラップ(R)」より値が高かった項目は、「ラップの丈夫さ(破れにくい)」「密着性」「レンジに向いている」「熱に強い・溶けない」「伸縮性」など。

一方、「NEWクレラップ(R)」のほうが高かったのは、「ラップの切りやすさ」「価格」「刃の形状」などだった。

 数値は1けたで低いものの、「刃が危なくない」「刃を分別して捨てる必要が無い」の項目でも、「サランラップ(R)」との差が顕著だった。

「サランラップ(R)」を気に入っている人は、丈夫さや破れにくさ、密着性の点で支持し、「NEWクレラップ(R)」を気に入っている人は、切りやすさや刃の安全性、ゴミの分別しやすさといった機能性にメリットを感じているようだ。

 「切りやすさ」と「丈夫さ(破れにくい)」は、相反する特性。「ラップはどれも同じ」と思われがちだが、消費者は、それぞれの特性を認知し、自分が求める特性に応じて、お気に入りのラップを選んでいる。

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 行楽に手作り弁当、「おにぎり」を作る人…9割
 行楽やレジャーのシーズンに合わせ、行楽弁当と食品用ラップフィルムについて調査。行楽弁当には、手作りのおにぎりが欠かせない存在というのが調査からもわかった。

 行楽やレジャーに出かける際、どんな弁当を持っていくかを聞いたところ、行楽に出かける人のうち、「弁当を持っていく(ことがある)」という人は70.9%。

 弁当を持っていく人のうち、「自作・家族作の弁当を持っていく」と答えた人が72.5%、「購入した弁当などを持っていく」と答えた人が57.0%だった。

 手作り弁当に、おにぎりを持っていくかサンドウィッチを持っていくかを調べると、「おにぎり」と答えた人が90.6%で、「サンドウィッチ」の29.2%と大差をつけた。

 手作りおにぎりは、「ラップフィルム」で包む人…7割
 自家製おにぎりの包み方で、最も多かったのが「海苔を巻いたおにぎりをラップフィルム(以下 ラップ)で包む」で45.2%だった。次いで「海苔は別にして・海苔を巻かずにラップで包む」が24.3%。

 「海苔を巻いたおにぎりをアルミホイルで包む」が15.9%という結果だった。

 海苔の巻き方の違いに関わらず、「ラップで包む」人は合わせて7割(69.5%)の人がおにぎりを包むのは「ラップ」と回答した。手作り弁当に欠かせないのが「おにぎり」、おにぎりに欠かせない存在だ。

 食品保存は、手軽で使いやすい「ラップフィルム」
 おにぎりの包装では、ラップフィルムが1位。
 ふだん食品保存にどんなアイテムを使っているかを調べたところ、やはり1位は「ラップフィルム」8割超(83.7%)という高い使用率だった。

次いで、「プラスチック製タッパー・コンテナ」「フリーザーバッグ・ファスナー付保存バッグ」もそれぞれ49.1%、48.5%と半数近くが利用していた。

 一方、「シリコンラップ」(シリコン製で、繰り返し使用できる)は4.3%という結果で、まだ普及していないようだ。
 アイテムを選ぶ理由について、メリットを聞いた。

「ラップ」は、「気軽に使える」の項目がほかを大きく上回って79.9%。「自由な使い方ができる」も44.8%でほかのアイテムより高かった。しかし、「繰り返し使える」はわずか4.4%で、かなり低い。

 「繰り返し使える」では、「プラスチック製タッパー・コンテナ」が圧倒的に高く、85.1%。「タッパー・コンテナ」は、ほかに「水分の多い食品を保存するのに適している」「液体を保存するのに適している」「食品が型崩れしない」の項目が、4アイテムの中で最も高く、容器型という特性を活かして使われていることがわかる。

 ラップで保存したいのは、「ごはん」「肉・魚」「バナナ」
 食品保存アイテムとして、ラップが高い頻度で気軽に使われていることがわかった。ラップで保存するのによい食材を自由回答で尋ねると――。

 1位が「ごはん」で337票、3位が「おにぎり」の214票で、ごはんものは、ラップで保存するという人が圧倒的に多いことがわかる。

 2位が「肉」、4位が「魚」、5位が「野菜」で、ここまでが100票以上を獲得した食材。生鮮食品が上位に入り、鮮度や風味を保つという特性に適した使われ方をしている。

 【自由回答】
「スライスされた肉やハムを1枚ずつ包む」「すりおろした生姜やにんにくを小分けにする」「湯むきしたトマトを個別包装」「使いかけのレモン」など、食品を小分けにする、野菜・果物の断面に密着させるなど、乾燥防止や匂い移り防止に重宝している。
 6位の「バナナ」では、「バナナをむいてラップに包んで凍らす」という回答が複数。

 この調査は、EDIやデータベースで企業間取引のサポート事業会社・プラネット(東京都港区)が2015年10月、行楽弁当と食品用ラップフィルムに関する意識を調べたもの。調査期間は15年8月20日~8月28日、インターネットワイヤード社が実施。回答は4338人。