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2021年12月03日

バイオプラスチック 欧州で15.2%成長 2027年まで

リポートオーシャンが11月まとめた資料によると、世界のバイオプラスチックパッケージ市場は、2027年まで年平均成長率15.2%で成長し、2020年約166・6億米ドル→27年495億米ドルに膨らむという予想だ。

現在でも好調な市場成長の原動力となっているのが――リサイクルが可能、環境に優しい素材、消費者の嗜好の高まり、包装材の小型化、新技術やイノベーション、非生分解性素材の多用化、土壌汚染などの環境衛生問題やプラスチックの悪影響に対する意識の高まり、食品用グリーンパッケージの登場などがあげられている。

加えてパッケージング分野での近代化・技術向上、電子商取引の拡大が新市場の開拓を促すことになる。

European Bioplastics(Association of Bioplastics)によると、世界のバイオプラスチックの生産能力は、2020年211万トン→25年270万トン程度に増加を予想。20年には生分解性バイオプラスチックは1227トン、バイオベースの非生分解性バイオプラスチックが884トンの予測。技術開発の進展は、今後数年間、市場参加者にチャンスをもたらすとされている。

一方、成長の勢いを削ぐ要因として、リサイクルインフラの欠如、一部の新興国における持続可能性の重要性に対する認識の欠如、非プラスチックソリューションへのパッケージシフトの増加などがあげられており、原材料の価格変動も成長を鈍化要因となっている。

2020年、欧州ではバイオプラスチックパッケージ市場を支配し、総売上高の大部分を占めている。リサイクルできないプラスチックの使用を禁止する法制、製造業の持続可能なパッケージングの人気の高まりがある。欧州はバイオプラスチックパッケージングの最大の市場の一つとなる可能性がある。

バイオエコノミーを支援する政府の政策(欧州2020政策など)によって、公的機関がバイオベース製品の優先的に購入が奨励されており、加盟国は税制優遇されることも念頭に置いているという。
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