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2014年02月07日

キャラクタービジネスの新展開、テレビ東京系で紹介

特集「キャラクタービジネスの成功のカギは」ディズニーから個人へ  広がるキャラクタービジネスと、子どもを主な対象として商品化してきたが、最近、客層を広げたり、これまでとは違ったメッセージを伝えて売るという事例も現れてきた。


テレビ東京系の番組「ワールドビジネスサテライト(WBS)では「キャラクタービジネスの成功のカギは」として、4つの事例を紹介し、キャラクター商品の新たな方向性を探った。

1_-__2.jpg1c19e35d98c096e3b8fb01a79a283662_2.jpg9aa5590782b54f2c74b266a1ead40d98_2.jpg3efafa5f40df0c42377262e61df8b31b_2.jpg【写真説明】上段左から、鴻池総一郎・スケーター専務、Ricoのキャラクター、クマムシ、下段左「これじゃないロボット」手前

2月5日から3日間、東京で開かれたギフトショー会場にディズニー関連品を扱う88社が出展。過去最大の規模だそうで、初めて、「スターウォーズ」を扱う企業も出展した。

雑貨部門を扱うスケーター(奈良市)の鴻池総一 郎専務が、「ディズニーキャラクターは女性に強い。『スターウォーズ』を扱うことで、男性客の取り込みが可能になる。ディズニーキャラクターの魅力は完成度が高いこと。認知度や好感度、歴史もあってビンテージ感がある。客層を上げていくことのできるキャラクターです」と、インタビューに答えた。

ディズニーのキャラクターグッズの販売額は全世界で4兆円だという。ディズニーは今、大人向けキャラクターを強化しており、時計や宝飾品などの売れ行きは好調である。ディズニーに続く商品は生まれるのか。

次に紹介したのが、名古屋市にあるフタバ。この企業はデザイン性のある年賀状を1億枚販売する実績を持っている。50人のイラスト作家のがキャラクターをデザインし、これにメッセージを盛り込んだ年賀状が人気を高めている。

なかでも、イラストレーター・Rikoによる、十二支以外にパンダと手描き風メッセージのシリーズがコンビニで販売されている。300アイテムが商品化されており、現在、さまざまな業種からの引き合いを受けている。「3年後には100億円を目指している」。

次の事例は東京都江東区にある日本科学未来館のショップで販売されているぬいぐるみ「クマムシ」。フランスの大学の生物学者・堀川大樹さんが微生物のクマムシから作ったキャラクターだ。当初、ツイッターやネットで活動を紹介していたことから反響を得た。

「研究費を稼ぐためにキャラクター化した」と、堀川さんの説明だが、キャラクターのクマムシは発売1年後で1000万円を売り上げた。今後、キャラクター ビジネスについて、堀川さんは、「学者として専門知識や経験をキャラクターに投影し、提案していく」と。4月から、全国のアミューズメント施設でも販売することになってる。玩具メーカーからの問い合わせがあるという。

最後の1件は、若手クリエイターを起用したキャラクター商品を輸出しているマインドワークス・エンタテインメントの近藤健祐社長。2年前前から香港に輸出しており、「有名でないクリエーターにチャンスがある」と言う近藤社長は東京・渋谷のザリガニワークスのキャラクターを商品化した。

ザリガニワークスは2004 年、従業員2人で立ち上げた。現在、年商は 2000万円。

商品名は「これじゃないロボット」。名前通り、ロボットの キャラクターは、力強く、悪者たちと戦う頼り甲斐のあるタイプでない。かと言って、ゆるキャラっぽくもない。手作り感、個性といった印象を抱かせるキャラクターだ。

「絵柄が楽しくても、飽きたらそれまで。商品の持っている意味を共感してもらえれば、深く長く仲良くなれる」と、坂本嘉種代表。持ち主から熱烈な愛撫を享受してきた、愛くるしい、あるいは、きらびやかキャラクターとは 違ったメッセージ性のある新人キャラクターたちにも商機が訪れそうである。

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