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2014年04月22日

スケーター・鴻池良一社長 インタビュー「挑むメーカーであれ」

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鴻池 良一社長

キャラクター商材といえば「顧客は子ども」であったが、大人が楽しむキャラクターや男性用も登場している。順風満帆とは言えない市場環境であってもコンスタントに新商品を提案してきたスケーター(奈良市)。今年はどう動こうとしているのか。同社社内展示会の会場で鴻池良一社長に聞いた。

――例年開催の展示会ですが、前回に比べて新作の増減は。
鴻池
 秋冬に向けた社内展示会は今回で9回目の開催で、本社(奈良市)会場は1週間足らずの期間ですが、700人超の来場者を迎えました。展示規模は新製品・新柄を含めて150品目、デザイン点数では800~900点を紹介できました。

――主力部門のキャラクター商材の動きは。
鴻池
 主力部門のキャラクター商材は一般向けとファンシーショップなどの専門店向けなどとデザイン・商品企画を大別してます。
販路は徐々に広がり、家庭用品ルートから雑貨・ファンシーなど、さらに通販やギフト、スポーツ用品店、家電量販店などへと広がってきました。2年前に比べてネット通販は3倍増です。ギフト市場でもキャラクター商材は有望です。

――キャラクター市場は追い風状態なのでしょうか。
鴻池
 おかげで当社の市場シェアは拡大中です。もともとキャラクター商品の主たる対象は子供向けに限られたものでしたが、大人向けの市場を開拓し、さらにメンズ市場へと広げてきました。
取引先皆さんの要望をひたすら商品化してきた成果ではありますが、当社が発信してきた感性やトレンド性なども功を奏したと受け止めております。

――業績でみると。
鴻池
 今年3月現在、売り上げは前年の同じ月に比べて18カ月連続を達成しています。
スピード感を持って商品化してきた結果だと受け止めています。
キャラクター市場は不安定な側面もあります。その一つが価格競争ですが、最大限回避に務めています。キャラクター商材のトータルメーカーとして、販売店が安心して売っていただける環境整備にも留意しなければいけない。そうしたメーカー努力が多少なりとも認めていただいていることが業績にも敏感に反映していると思います。

――4月から消費増税が実施されました。
鴻池
 買い控えがどのようになっていくのか、先行きに不透明感が漂っています。
スケーターの今後の力点は本業一本、専業メーカーとして商品の開発に専念していくことと、現状に甘んじない挑戦型メーカーを強く打ち出していくことです。景気の先行きが見通しにくい時こそ前向きな企業イメージは大事だと考えております。

――当面の課題は。
鴻池
 海外市場をネット媒体で開拓です。現在、中国、韓国、台湾、香港で多少の実績がありますが、これらの地域での拡充と米国市場への準備です。
われわれが提供している商材は普及率では計れない分野です。日常の生活の中で、夢ある生活、楽しい生活用品をトータルに、多彩に提案し続けていくところにスケーターの存在価値があると考えております。常に挑むメーカーでありたい。

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