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2014年04月23日

サンコー・角谷太基社長 インタビュー 「こつこつ作り込んでいく」

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 角谷太基・サンコー社長

――きめ細かな物づくりという印象が強いのですが。
角谷
 「おくだけ吸着」を商品化したころから、ものづくりに「こだわり感」を持ち始めました。

当時の市場は最安値のメーカーが勝ちという競争の繰り返しでした。販売店はセルフサービスのホームセンターが中心でしたから、消費者は表示された価格が買い物の基準でした。

そうしたなかでも消費者からの問い合わせで、「リピート購入したいので小売店を紹介してほしい」という声をもらいました。

商品の特徴が伝わりにくいという課題も抱えていたのですが、生協や通販は誌面の企画レイアウト、商品写真などがバイヤーの指摘が効を奏して、売れ行きが好転しました。はっきり数字に表れたとから、説明の必要な商品の販売には消費者へ伝える力や工夫が必要だと気付きました。

――生協や通販など、無店舗販売が貴社にこだわり型の商品開発を促した。
角谷
 業態別の販売構成比は通販など無店舗
販売が70%、有店舗が30%です。5年~6年前から、徐々にこうした傾向になってきました。
スムーズにリピート購入をしてもらうには有店頭の販路整備が必要でした。消費者が立ち寄りやすい有店舗を増やしていきたいと考えました。

――社内の課題では。
角谷
 メーカーとして常に、新しいことへ向かう姿勢・行動が大事だと考えています。「新しいことをしよう」と、全社的に取り組み始めたのが2年前からで、今でもたえず社員たちに呼びかけて、規範の中心に置いてます。

「去年と同じやり方では作業効率は上がらなくなる」「年間を通じて何か新しいことをしましたか」「新しいことの積み重ねの中に成果があります」と、社員には業務全般について、やり方、手順、発想などを見直すよう促しています。

今日やることは昨日と違うことを1つでもやろう。明日やることはきょうと違うことを試みる。

――社外に向けては。     
角谷
 異業種企業との交流する際、自分たちが今やっている中から隣接するところに接点を求めてます。 

異業種間交流の魅力は同じ素材を扱っても、料理と同じで、調理する人や和洋中華といった分野によって出来上がる料理や味が違う点です。われわれとは違った新しいものが生まれます。期待も膨らむし、可能性も大きいと考えています。

OEMに対応できる新規事業部門を4人態勢で立ち上げてから今年、4年目。積極的に営業活動もしてます。

――商品開発のポイントは。
角谷
 生活者ありきの発想です。手法は超アナログです。消費者から送られてくるアンケートはがきをもとに、社内ミーティングを開く。

アンケートは20数年前から続いており、今では年間1万通頂戴してます。手書きを1通ごとに読み解くのは面倒な作業かもしれないが、商品開発についての精度の高いヒントが直接、手元に届くと考えたい。

時には1枚のはがきから、「あっ、これだ」と、感じることがありますが、この感度が大事です。 問題意識を持ち、周辺で起こっていることを眺めていると第六感が鍛えられ作動します。

商品は発売された時点で完成度100%ではありません。便座シートや床用マットなどのシリーズ商材「おくだけ吸着」がロングセラー商品であり得るのは、消費者の声に沿って、素材や機能など、試行錯誤を繰り返しならが改良を重ねてきた結果です。

きっちりと作り込む、かゆいところに手が届く、安全や安心も盛り込まれている、こうした商品を提供していく。サンコーの存在意義はここにしかないと思います。ブランドを築いていくのに手軽な道のりはない。

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株式会社サンコー http://www.sanko-gp.co.jp/
所在地 〒642-0022 和歌山県海南市大野中715
代表者 角谷 太基
創業 1962年3月1日

設立 1967年4月1日
資本金 9,500万円
従業員数 80名(2014年2月現在)
主な取引先 (株)千趣会、日本トイザらス(株)、(株)カワタキコーポレーション、(株)藤栄、(株)友和、中山福(株)
関連会社 サンコーテリア(株)、サンコーピーエム(株)、サンコーオーピー(株)、アッタラ(株)、サンコーティアイ(株)

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