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2019年01月21日

【トップインタビュー】田中新和・オルゴ社長


田中新和・オルゴ社長

 

中高年中途採用者がカギ
ここ数年、即戦力を期待して中高年の中途採用に力を注いできました。正直言って百発百中というわけには行かず、苦労したこともありましたが、開発と営業の両面で得がたい人材を獲得できました。

新しい血を投入したことでこれまでの既存概念にとらわれない商品を市場に送り出すことが期待でき、私自身も楽しみにしています。

社長就任後、親戚や友人は会社に入れないという方針でしたが、昨年不動産部門に旧知の人を配置したのが弾みとなり、共通の友人を2人採用しました。

組織上の自分の職種や地位をしっかり受け止めてくれていて、当面の課題を直感的に指摘してくれたり、資料分析、業務改善など、良好な結果として表れています。

ストレスを感じさせないのは同世代が共通して持つ「波長」も作用していると感じています。

技術系で採用した人材は、かつて大手メーカーと共同で開発業務をしてきた人です。当社の課題点を生産現場の発想で進言してくれたり、海外提携工場の管理、経費軽減や時間短縮のメリットなど説き、選択肢を示してくれます。

営業部門では3年前に採用した人は小売店を直接訪問し、売りの現場で起きている状況や関係者のインタビューを素に次に作るべき新商品や提供すべき新サービスのヒントを提案してくれる。

また、営業職としての2人は一昨年と昨年に採用。これまでと違った視点で取引先や市場をとらえたリポートをくれます。

2013年、百周年を迎えた当社の屋台骨を支えてくれているのは彼らより先に入社している従業員たちですが、新しい血を入れることで全社的に筋力が補強されたり、しなやかなハートを身に付けてくれるものと考えています。結実を楽しみにしています。

これまで複数回行った社名変更の動機は「時代に沿う企業でありたい」というものでした。ルーツは魔法瓶メーカーであっても現行社名には「魔法瓶」という名称はない。活動の場もその手法も自社に適した状況でありたい。そうした環境作りに取り組んでいます。

そういう意味で今年はオルゴの新たなチャレンジの元年になると考えています。私自身も老舗企業を引き継いだ者として積極的に発信していきたいと思っています。