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2017年03月20日

【インタビュー】 髙垣克朗・八幡化成社長

髙垣克朗・八幡化成社長

デザインと機能のプラスチック日用品メーカー 海外市場に弾み
プラスチック・メーカーの八幡化成(岐阜県郡上八幡市)は2017年2月、ドイツ・フランクフルトで開催の消費財見本市「アンビエンテ」に出展した。海外進出は2011年からで、「企業規模は小さいが自前の力で切り開きたい」という姿勢で取り組んでいる。2016年5月、社長に就任した髙垣克朗氏に聞いた。

――「アンビエンテ」に出展しました。
 髙垣 今回で4回目。歴史ある見本市です。目利きで常連のバイヤーが多い。当社の製品とブースに目を振り向けてもらえることに力を注ぎました。
欧米の大手メーカーの生産地は中国ですから、ことさら日本製を強調しても得点にはならない。プラスチックだから日本の伝統的産業にも当てはまらない。

――海外への進出は。
 髙垣 2011年、フランス・パリで開催の「メゾン・エ・オブジェ」が初出展でした。フランスやイタリアの超有名専門店や百貨店、米国の美術館売店などから注文を受けました。
当時、海外ビジネスのノウハウがなかったけど、出展ブースの立地や出展時の窓口担当者の支援など、幸運が重なったのがその後の海外展開の後押しとなりました。

――欧米市場に受け入れられたのはデザインや機能性など完成度が高かったからでしょう。
 髙垣 「小さいメーカーだが、オリジナリティーがある」という声でした。
次回にも期待される製品を紹介したいと、海外見本市には出展し続けました。それを目にしたバイヤーたちが、本気で取り組んでいるメーカーとして映り、信頼を得ることにもなった。

その後、あるディストリビューター(卸売り業者)は、「大量の引き合いを見送った。売価を下げればブランドイメージを壊してしまい、八幡化成との取引ができなくなる。まだまだこの仕事をしていたいから」と、大口の商談を断った理由をしてくれた。

「いいものを売りたい」という私たち。「それを広めたい」というバイヤー。コンセプトを尊重してくれるビジネスパートナーに恵まれています。一時的な利益追求でなく、長く、だらだらとやっていきたいという思いです。

――今後、海外事業は。
 髙垣 主力取引は現在、4~5カ国だが、25カ国で製品が販売されてます。
海外の商習慣は見本市の会場で取引をするので、出展しなければ販売にもつながらない。
アンビエンテは世界発信するうえで大事なステージです。日本の流通関係者も多く来場しており、当社の方向性などもここでアピールできます。

――昨年5月、社長に就任しました。
髙垣
 祖父が創業し、2015年に50周年を迎え、翌年、母(髙垣美代子会長)から引き継ぎ、4代目として就任しました。

入社20年になるが、この間、小売業は異業種のアパレルや本屋などの新規参入もあり、業態は多様化しています。変化の兆しをつかめるよう情報網を張って、自身の感度も高めながら新規開拓をしていきたい。

国内外とも新規に取引を実らせるには相当の力を必要で、失敗も許されない。

小粒のメーカーですからモノ作りに力を入れるしかありません。妹(高垣 麻衣子氏)が企画開発チームを担当しており、製品が語りつくせない部分を少ない営業マンがカバーするという状況です。社員とは密な関係でありたい。

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sceltevie(セルテヴィエ)
上質・洗練といったテーマを家庭用品コンセプトに掲げた八幡化成のブランドで、高感度なデザイン+用途に沿った機能などが集約されている。

アンビエンテ
ドイツ・フランクフルトで毎年2回開催。出展者5000社弱に対して、各国から13万5000人が来場する。国際消費財見本市として世界最大級の規模。欧州市場など海外に進出するための登竜門ともいえる。17年、日本からの出展は85社だった。

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八幡化成 Hachiman Kasei co..ltd.
http://www.hachimankasei.co.jp/
岐阜県郡上市八幡町旭182番地
プラスチック雑貨製品、製造・販売