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【インタビュー】 鴻池良一・スケーター社長

鴻池良一・スケーター社長 「構造改革に取り組む」

構造改革&世代交代
「夏・秋・冬社内展示会」は今回で12回目となりました。毎年、年間2回開催しており、1回当たりの来場者は大阪、東京、福岡の3会場を合わせて2000人で、開催ごとに新しいスケーターの一面をお伝えするイベントとして、新商品の企画開発に力を注いできました。

流通業界が大きく変わってきました。同様に消費者の考え方や住まい方、ライフスタイルの変化も絶えず変化しています。こうした環境の変化をメーカーとして、しっかり受け止めて新商品や新しい提供などに反映させていかなければなりません。

変化は私たちを取り巻く小売業の業態ごと、市場規模にも表れます。1999年度対2015年度の売上高比較は百貨店9.7兆円→6.8兆円、総合スーパー16.5兆円→13.2兆円とそれぞれ減少しました。リアル店舗が減り、通販が増える傾向が強く見られ、当社も対応しているところです。
(日本通販協会調べ2005年度3.3兆円、15年度6.5兆円)

通販やギフトなどの販路開拓のほか、食品売り場との共同販売、出版社と組んでレシピ集の出版、家電量販でもポイントサービスに向けたアイデアに富んだ商品の提供など、既存ルートに止まらず、新規ルートには積極的に働きかけていきます。海外市場も例外ではなく、取り組むべき課題は少なくありません。

キャラクター商品は瞬発力や話題性、集客力がある半面、その反動にも備えなければいけません。成長と経営の安定化は両輪の事案です。

今、取り組んでいるオリジナル商品の強化はそうした一環から課題としたものです。特に、商品の機能性や高付加価値、新規性などに着眼して、他社との差別化に向けていきます。

少子化では14歳以下の人口減少に歯止めがかかりませんが、出生率はやや持ち直していることもあり、ベビー関連用品は強化しています。
一方、シニア世代に向けた対応を課題の1つにあげました。はつらつとしたアクティブシニアへの提案をしていきます。

2年ほど前から、構造改革を意識し、組織の体質改善に取り組んできました。「改善の主役は自分」という当事者意識が大事でしょう。

スケーターの業績は前年度に比べて3%の減少、半面、利益は20%の増益でしたが、売上高と利益のバランスを考えながら取り組まないと安定化とは言えません。

今年は世代交代も進めていきます。組織全体に定着するには4年~5年の期間を見込んでいます。必要な人材であれば途中入社であっても採用し、より確実性を高めてきます。
(2017年4月開催の社内展示会会場で)

スケーター株式会社 https://www.skater.co.jp/

【インタビュー】 商品を進化させる 中條啓一郎・サーモス社長

中條啓一郎社長

しなやかなビジネススタイル
チャネル拡大が大事

――サーモスを取り巻く環境は。
中條
 海外旅行客の爆買いが止んで一昨年から携帯ボトルなどの販売量が減り、ピーク時の10%減に落ち着いています。これは中国国内で転売する業者の需要分は減ったが、旅行客の需要は堅調です。

国内需要は価格がシビアで、付加価値の高いものを提供していかなくてはいけない。商品を進化させることが大事です。

異業種の参入も目立ちます。比較的穏やかだったまほうびん業界に楔(くさび)が打ち込まれた感じです。厳しいですが、業界の活性化にもつながります。方向性の見極めが大事です。

――まほうびん業界の中ではさきがけの一面も。
中條
 大陽日酸(旧・日本酸素)での魔法瓶事業のスタートは1978年。「世の中にない。皆が喜ぶ商品を世に送り出す」という当時の考えは現在にも引き継がれています。1人1人違ったライフスタイル、いろいろな生活シーンの中で一番使いやすい製品を探っていくという姿勢です。

保冷専用ボトルはコップに移し替えて飲むより、ペットボトルのようにすぐに飲みたいというニーズに向けて商品化しました。

保温力で調理する「シャトルシェフ」、米国のランチスタイルを日本に提案したスープジャー、ケータイマグなどもあります。

他社とほぼ同時販売でも、店頭販促など仕掛けには力を入れてきました。市場になかった商品は売り場の棚割に入っているだけでは消費者は気付かない。シーズンの初期段階で販売店に仕掛けるのがサーモスの得意とするところです。

――そうした考えを反映した最新の商品は。
中條
 今年2月発売の自転車専用ボトルは視線を前方にしたままストローで飲める商品です。真空二重構造で保冷された飲料で身体を冷やします。ターゲットを明確にした商品です。

「職人専用」シリーズは建設現場プロ向けた保冷ボトル、ジャグ、スープジャー。「高い上階での作業場での水分補給に欲しい」として要望が上がっていました。販路は資材調達ルートなどで、2020年のオリンピックに向けて建設ラッシュが追い風です。

――4月1日付でケトルメーカーのクックベッセルの一部事業を譲り受けした。
中條
 ケトルとまほうびんは沸かす・保温という近い関係です。百貨店の定番品として相乗効果を期待しています。傘下のドイツのまほうびんメーカー「アルフィ」も念頭にあり、法人ギフトなど、次の時代に準備をしています。

ネット販売が目立つ中、チャネルを広げることは非常に大事です。店頭での展開にも視点を広げ、新しい用途を提案し続けていきます。

――二子玉川ライズ・ショッピングセンターに直営店が開店しました。
中條
 当社の日本初の直営店です。立地は東京都世田谷区や横浜市、川崎市の情報感度の高い30歳代~40歳代の女性たちが多い場所です。そうしたお客様にサーモスの商品に触れてもらい、情報交換で次の新しい商品のヒントになるものを得たいと考えています。

サーモス株式会社
http://www.thermos.jp/
サーモスオンラインショップ
https://www.shopthermos.jp/?_ga=1.64684972.2021082975.1433314148

【インタビュー】 髙垣克朗・八幡化成社長

髙垣克朗・八幡化成社長

デザインと機能のプラスチック日用品メーカー 海外市場に弾み
プラスチック・メーカーの八幡化成(岐阜県郡上八幡市)は2017年2月、ドイツ・フランクフルトで開催の消費財見本市「アンビエンテ」に出展した。海外進出は2011年からで、「企業規模は小さいが自前の力で切り開きたい」という姿勢で取り組んでいる。2016年5月、社長に就任した髙垣克朗氏に聞いた。

――「アンビエンテ」に出展しました。
 髙垣 今回で4回目。歴史ある見本市です。目利きで常連のバイヤーが多い。当社の製品とブースに目を振り向けてもらえることに力を注ぎました。
欧米の大手メーカーの生産地は中国ですから、ことさら日本製を強調しても得点にはならない。プラスチックだから日本の伝統的産業にも当てはまらない。

――海外への進出は。
 髙垣 2011年、フランス・パリで開催の「メゾン・エ・オブジェ」が初出展でした。フランスやイタリアの超有名専門店や百貨店、米国の美術館売店などから注文を受けました。
当時、海外ビジネスのノウハウがなかったけど、出展ブースの立地や出展時の窓口担当者の支援など、幸運が重なったのがその後の海外展開の後押しとなりました。

――欧米市場に受け入れられたのはデザインや機能性など完成度が高かったからでしょう。
 髙垣 「小さいメーカーだが、オリジナリティーがある」という声でした。
次回にも期待される製品を紹介したいと、海外見本市には出展し続けました。それを目にしたバイヤーたちが、本気で取り組んでいるメーカーとして映り、信頼を得ることにもなった。

その後、あるディストリビューター(卸売り業者)は、「大量の引き合いを見送った。売価を下げればブランドイメージを壊してしまい、八幡化成との取引ができなくなる。まだまだこの仕事をしていたいから」と、大口の商談を断った理由をしてくれた。

「いいものを売りたい」という私たち。「それを広めたい」というバイヤー。コンセプトを尊重してくれるビジネスパートナーに恵まれています。一時的な利益追求でなく、長く、だらだらとやっていきたいという思いです。

――今後、海外事業は。
 髙垣 主力取引は現在、4~5カ国だが、25カ国で製品が販売されてます。
海外の商習慣は見本市の会場で取引をするので、出展しなければ販売にもつながらない。
アンビエンテは世界発信するうえで大事なステージです。日本の流通関係者も多く来場しており、当社の方向性などもここでアピールできます。

――昨年5月、社長に就任しました。
髙垣
 祖父が創業し、2015年に50周年を迎え、翌年、母(髙垣美代子会長)から引き継ぎ、4代目として就任しました。

入社20年になるが、この間、小売業は異業種のアパレルや本屋などの新規参入もあり、業態は多様化しています。変化の兆しをつかめるよう情報網を張って、自身の感度も高めながら新規開拓をしていきたい。

国内外とも新規に取引を実らせるには相当の力を必要で、失敗も許されない。

小粒のメーカーですからモノ作りに力を入れるしかありません。妹(高垣 麻衣子氏)が企画開発チームを担当しており、製品が語りつくせない部分を少ない営業マンがカバーするという状況です。社員とは密な関係でありたい。

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sceltevie(セルテヴィエ)
上質・洗練といったテーマを家庭用品コンセプトに掲げた八幡化成のブランドで、高感度なデザイン+用途に沿った機能などが集約されている。

アンビエンテ
ドイツ・フランクフルトで毎年2回開催。出展者5000社弱に対して、各国から13万5000人が来場する。国際消費財見本市として世界最大級の規模。欧州市場など海外に進出するための登竜門ともいえる。17年、日本からの出展は85社だった。

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八幡化成 Hachiman Kasei co..ltd.
http://www.hachimankasei.co.jp/
岐阜県郡上市八幡町旭182番地
プラスチック雑貨製品、製造・販売

【インタビュー】 石川宣博・中山福社長

石川宣博・中山福社長

問屋業の付加価値とは
問屋業として付加価値のあるものを提供していますが、オリジナル商品だけに力点を置いているわけではありません。消費者ニーズに沿うものをメーカーが開発し、改良することにつなげたい。

マザープラスとの共同企画は引き続き、子育て世代です。今回はそれぞれの商品について、「何がいいのか、どこがいいのか、なぜいいのか」といったオススメする理由に力を入れました。

消費者の感想などがネット販売で紹介されているが、リアル店舗にも活用したい。消費者のナマの声を売り場やPOPに、また、メーカーにはモノ作りに活用してもらえる。

今回初めて一般の主婦に来場を願った。2日間で合計100人弱の主婦の声が直接聞けるので、メーカーにとって絶好のマーケティングの機会ととらえて欲しい。

オリジナルブランドの「ベストコ」は子会社・インターフォルム(神戸市)との共同開発などで商品化が進んでいます。ステンレスボトル・スープ&フードジャー・まな板・ごみペールなどに続いて今回は日本製フライパンを商品化しました。

室内物干し用品なども相当数を商品化し、反響を呼んでいます。

シニア市場を前向きにとらえる小売業は多く、弊社も果敢に取り組んだが、半年の準備期間の中で課題が多いことも分かった。今すぐにでも使ってもらえる商品もあるが、シニアへの訴求がしきれていないと感じた。

先例が見当たらないテーマなのでコンセプトづくりは難しいが、メーカーとの連携を図りながら、今年7月開催の横浜会場や一年後の大阪会場では更に掘り下げた提案をできるようにしたい。
(2017年2月7日~9日、大阪市内のマイドームおおさかで開催の「第128回春季見本市」会場で)

【インタビュー】 奥村好信・オクムラ社長

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    奥村好信社長

鍋・フライパンの販売に力
  ――2016年度の業績は。
 奥村
 オクムラ単体が売上高43億円、オクムラ・グループ全体で65億円です。

 住宅設備機器の需要が旺盛で、想定以上に伸びました。住設ユーザーは「民泊」など小規模の宿泊施設で、京都を訪れる観光客が増え、新装や改装需要が高まったことが主な理由です。京都府に宿泊する国内外の旅行客は2015年で1362万人、前年に比べて21万人増えています。

 住設需要は新年度に入ってからも出足は良く、ホテルの新設にも対応しており、業務用器物などは京都のほか、大阪からも引き合いが寄せられています。

 今期業績はグループで70億円を予定しています。

 ――昨年9月、大阪営業所が開設されました。
 奥村
 これに伴いドラッグストア、SM、専門店などに提供する海南産地の商材を新規に扱いました。専門店対応の問屋が減っている中、大事に育てたい分野です。

 慢心することなく、こつこつと業績を積み重ねて、新規販路の開拓には特に力を入れていきたい。

 免税対応の専門店やECショップが増えてきました。小物家電などを中心に人気で、販売先は全国です。

 ――「爆買い」需要が一段落しました。
 奥村
 鍋とフライパンを売っていきたい。人口が減少し、高齢世帯や単身世帯などの家族構成が変化し、地域によっても売れ行きが違います。26㌢の売れ行きが落ち込み、代わって22㌢や24㌢が売れている。市場の見直し、掘り起こしを進めていきます。

 業績安定のためには鍋やフライパンといった生活用品をしっかり売っていくことが大事で、オクムラ・オリジナルを投入していきます。
(2017年2月15日~16日、京都市内のパルスプラザで開催の見本市会場で)

【社長、語る】 鴻池良一・スケーター社長

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  鴻池良一・スケーター社長

構造改革、2年目
 昨年、構造改革に取り組みました。付加価値の高い商品開発や販路の開拓が必須の課題です。業務の全域にわたって改善をしていくもので、社員にも浸透し、成果が見えてきました。

 取り巻く環境の変化は激しく、自らが起こさなければ停滞は免れない。円安は原価を押し上げ、利益を押し下げる要因になっている。

 ネットへの取り組みも課題で、現状は売上高の5~6%未満です。当面、10%を目途にしたい。スマートフォンやiPadなど情報端末機が必須というネット社会です。ネット販売には特色がなければ大手企業に負ける。

 キャラクター商品は価格を競っていくのに不向きで、付加価値の高い商品への取り組みは徐々に形作られてきました。
(2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【社長、語る】 菊池嘉聡・タイガー魔法瓶社長

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菊池嘉聡・タイガー魔法瓶社長

エベレスト級を目指す
 予測が付かない時代だから、個々の判断が重要です。取り巻く環境の変化が激しく、組織には結束力、社員には判断力や考え抜く力が求められてます。

 これまで当社は富士山を望んでいましたが、さらにエベレストを目指して頑張っていきます。海外市場は当社の理念に合致しており、日本に限定していては実を結べません。目指す山はより高いが、コンピューターの高度活用も登頂に弾みがつくことでしょう。
(2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【社長、語る】 市川典男・象印マホービン社長

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 市川典男・象印マホービン社長


開発力求められている

 今期1年を予測するのは無理。必要なのは今ある状況にいかに合わせていくかという変化対応力やスピード感でしょう。判断にぶれないこと。自信を持って象印マホービンの取るべき方向に向かうこと。

 家電や家庭用品業界ではライバル環境が厳しい。海外の大手メーカーあり、聞いたことがない国内企業も新規参入している。市場がそれだけ魅力を増したということ。メーカーとして開発力が一層求められています。
(2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【社長、語る】 奥村好信・オクムラ社長

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 奥村好信・オクムラ社長

「努力」を再考
 年頭、社員の皆さんには努力の大切さを説きました。手垢にまみれた言葉ですが、一つひとつきっちり積み重ねていくことで目標を確実なものにしていくのだという意識が大事です。

 流れに逆らわず流されている状態でも「努力をしている」と言う人もいる。
 2015年末、東京支店を開設するなど、全社的にも増員を図りました。今期はグループ全体で70億円を掲げています。時代の変わり方にふさわしいよう当社も変革しなければなりません。若返りも必要です。

(2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【社長、語る】 中村健輔・アピデ社長

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  中村健輔・アピデ社長

 殻を破る1年に  
  今年、当社の課題の1つとして、政府が打ち出した「働き方改革実現会議」にあるような考えで取り組んでいきます。労働への価値観や考え方が変わり、一方で、先進欧米国に比べて日本の生産性の低さが指摘されています。

 働くことで糧を得ながらも、一日の労働を終えればあとの時間を自分の描いた人生設計に費やす。昨年末、社員との間でそうした考えで仕事に臨めるよう話し合いをしました。

 中期経営計画の策定には若い社員が1年の準備期間を費やし、当社の方向性を示しました。
 新社屋の建設も早ければ年内着工を目途に設計プランを練っており、社員の快適性などにも配慮します。

 今年、「殻を破ろう」の言葉を全社的に採用したのもこうした理由からです。
(2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【社長、語る】 石川宣博・中山福社長

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 石川宣博・中山福社長

 付加価値の高いビジネス
 人口の減少も問屋業に影響を及ぼし、パートタイマーの従業員を募るにも予定人員数を満たせず、確保しようとするとコストは上がる。トラック運転手の不足も運賃アップに跳ね返るなど、問屋業のインフラコストが根幹から揺らいでいくような環境にあります。

 問屋業を取り巻く環境が競争が激しく、付加価値の高い商品や提案を提供できるビジネスへて切り替えなくてはなりません。オリジナリティーの高い商品の提供していく。メーカーの優れた開発力をいち早く発掘し、共に提供していくことが大事です。
 (2017年1月5日、関西家庭金物家庭用品業者年始互礼会会場で)

【インタビュー】 スケーター社長・鴻池良一氏

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「構造改革、2~3年めどに」 鴻池良一・スケーター社長
 商品が有り余っているという中で、消費者は自分の趣味趣向に合ったものに価値を見出しています。それに見合った的確で素早い対応をすれば大きな成功が見られるでしょう。今回の内見会はそうした考えで臨みました。

 メーカーは消費者にとって価値のある商品を提供することが一層大事になっています。両者にとって「ウイン・ウイン」であるようなモノ作りとして、デザイン・モノ作り・販売の3要素に取り組んでいます。

 デザイン戦略ではオリジナルデザインを大事。比較的少なかったメンズを強化する一方、主力のレディース、ベーシック、キッズ、ベビーを想定してそれぞれに新商品を投入しました。

 版権使用の制限が付くキャラクター商品にない広範囲なメリットを提供できると考えています。

 現在、インショップ形式による販売もかなり増えてきました。一定の売り場を占有させていただく形でスケーターの商品を特集する。全国で常時、100店舗程度で展開中です。大手GMSなどは20~30店舗ごとに展開しながら系列店へと持ち回りされている。

 当社の販売構成比率はキャラクターが65%を占めており、150のキャラクターを扱っている。今回発表の新アイテムは900SKUに上ります。

 客層、年齢、性別、TPOなどを考慮して商品をそろえていくとかなりの在庫負担となります。

 販路別に商品を投入するため、在庫の負担が大きい。待ったなし課題ですが、2年~3年後をめどとした構造改革に取り組んでいます。

(2016年8月24日~26日、大阪市内で開かれた新製品内見会会場でインタビュー)

【インタビュー】 石川宣博・中山福社長 「逆風こそ勝利へのチャンス」

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  石川宣博・中山福社長

 大阪と東京の2本社制へ移行後、首都圏で初の見本市を開催。今回も徹底した女性目線の企画提案などを前面に押し出しており、この秋季見本市でも他社との違いをうかがわせる目立った演出が見られた。石川宣博社長に当面の動きについて聞いた。

 ――見本市テーマを「ニーズに寄り添う」としたのは。
 石川
 消費者のニーズを「まとまり」としてとらえるのでなく、人それぞれによって違うものとみなし、そこに寄り添う形で商品提案していくという考えから採用しました。
 メーカーやベンダーの発想にとらわれず、働く女性や主婦から見て役に立つもの、必要とする商品を提供していきたい。女性たちで経営する企画会社と共同で、徹底した女性目線の企画提案を行いました。

 今回出展のメーカー123社に商品を募ったところ1400点もの応募があり、育児や介護、食の安全など、女性にとって関心の高い6つのテーマに基づき、約500点を選び編集しました。

 来場のバイヤーから、少なくとも1回は女性たちのフィルターを通していることに対しても高い評価をいただいております。

 ――試食・試飲・体験コーナーなども目立ちました。
 石川
 来場者には試食などを通じて商品への関心を高めてもらいたい。メーカーの協力で著名な料理家らに鍋やフライパン、密封びんを使った本格的な調理や健康レシピの提案をしてもらいました。

 ――自社ブランド商品の「ベストコ」も人垣を築いていました。
 石川
 今、消費性向が振るわない要因は様々で先行きの不安もある。「多少高額でも長く使える商品を使いたい」といったニーズにはぜひ、ベストコブランドで応えていきたいと考えています。

 特にベストコブランドのフライパン4種には1年から2年の品質保証を付けて販売します。

 新製法で生まれた「割れにくいお皿」シリーズは、陶器の質感と重量を持ち、同時にプラスチックの強度も兼ね備えた次世代の商品です。ホルムアルデヒドを含まない、食器洗い乾燥機に対応、汚れが落ちやすいなどのメリットもあります。

 インテリア雑貨をプロデュースする子会社「インターフォルム」と共同開発したステンレスボトル、スープジャーなどはデザイン性が非常に高く、特に女性バイヤーから高い評価をいただいております。 

 ――6月28日付、人事異動・組織変更がありました。
 石川
 新しいビジネスチャンスに備えるため、海外事業を進めていきます。新設の開発本部は事業開発と海外事業の2部で構成しました。見本市には中国や台湾、ベトナムなどから10社37名が商談のため来場しました。

 社長直轄の品質管理部も新設し、商品開発の部門には組み込まず、独立性を保ちつつ機能をさせていきます。

 9月1日付発足の沖縄営業所は物流機能を併設します。沖縄の成長余力は全国レベルで見ても高く、出生率や人口増加、沖縄インバウンド(訪日外国人)需要など、上位にあります。小売業は地元企業のほか、大手流通業やチェーンストアなどが出店しており、日用雑貨ベンダーもすでに進出していますが、当社の強味を活かして戦います。

 ――今期、売上高予想は500億円超を見込んでいます。
 石川
 ビジネスを風や潮流などを巧みに操るヨットレースに例えると、順風時では差は付けにくいが、逆風時には差が出るという。取り巻く経営環境は逆風状態ですが、そこにこそチャンスがあるのでないかと考えています。

(2016年7月5日~7日、横浜市内のパシフィコ横浜で開催の「第127回秋季見本市」会場で)